Web Syllabus(講義概要)

平成29年度

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証券市場論 II 村上 哲也
選択  2単位
【経済】 17-1-1110-0702-02

1. 授業の概要(ねらい)

 日本は今、国内外の急速な社会変化の最中にあります。国内では「少子高齢化社会の到来」と「安心・安全神話の崩壊」、海外からは「グローバリゼーションの進展」と「地球環境の悪化」です。日本社会が抱えるさまざまな問題を突き詰めていくと、必ずこれら4つ課題に向かい合うことになります。実は、そのことが日本固有の問題ではなく、先進国共通の問題であることに気が付きます。
 グローバルなマネーマーケットの動きは実体経済に大きな影響を与えます。個々の企業が事業活動を進めていく上でも、そのことは例外ではありません。経済の担い手である企業社会で求められているのは、日々変化するマーケットの動きに敏感に対応できる思考力を持った人材です。そのためには、市場経済の中核となる証券市場についての基本的な知識を蓄え、現実の問題を冷徹に判断できるようになることが必要です。証券市場についての基礎的な知識、「フィナンシャルリテラシー」を高めることが本講座の目的です。
 後期の授業では「グローバリゼーション」にフォーカスします。具体的には、「LCC」「国際標準規格」「ブランド」「新興国」などを検証しながら市場経済の本質を学んでいきます。教材として、国内外のドキュメンタリー番組を収録したビデオを数多く活用しながら、講義を進めていきます。
 さらに授業を通して学生自身が個々の事例を調べ、レポートを作成することで、将来必要とされるスキルを身につけることを目指します。数多くのレポートを作成することになります。授業に出席していないとフォローできなくなります。
 ※本講義を受講できるのは、前期の講義で単位を修得した学生を希望します。

2.
授業の到達目標

 学生がグローバリゼーションの本質やそれにともなう様々な課題を理解・認識できるようになること。その結果、日々のマーケットの動きに敏感になり、社会に出た後の仕事に役立てるようになる。また、学生自身で調べ解決策を考えられるようになること。

3.
成績評価の方法および基準

 (1)レポート提出(期中に7回程実施)の合計70%
    ※優秀なレポートは発表します。
 (2)授業出席(15回)の合計30%
    ※最低10回以上出席すること。6回以上欠席の場合、理由の如何を問わず、自動的に履修不足とします。

4.
教科書・参考書

 ・テキスト:講師作成の『ウェブ教材』
 ・参考教材:『マンキュー経済学(マクロ編)』『パワーシフト(上・下)』『フラット化する世界(上・下)』『フリー』『誰のためのWTOか?』『プロフェッショナルの条件』『チョコレートの真実』

5.
準備学修の内容

 各授業終了後、レポート提出を数多く求められます。授業計画に掲載されている内容につき、普段からネットなどで情報を収集しておくこと。

6.
その他履修上の注意事項

 ・日本経済新聞を毎日読む習慣をつけること。
 ・東洋経済、プレジデント、日経ビジネス、ダイヤモンドなどの経済誌を読む習慣を身につけること。
 ・「WBS」「カンブリア宮殿」「ガイアの夜明け」やドキュメンタリー番組を見る習慣を身につけること。
 ・授業中講義の妨げになる行為(雑談・携帯電話)は一切認めません。

7.
各回の授業内容
【第1回】
 金融危機後の世界経済_新興国対応人材、アイドル旋風の舞台裏に関するビデオを参考にして現在の世界経済の概要について学んでいきます。
【第2回】
 グローバリゼーションの本質_便利で安いエアライン対決に関するビデオを参考にして「グローバリゼーションの本質」について学んでいきます。
【第3回】
 価格_低価格、コピー商品に関するビデオを参考にして「価格」について学んでいきます。レポート提出。
【第4回】
 ブランド_パリス・ヒルトンの生き方に関するビデオを参考にして「ブランド」について学んでいきます。レポート提出。レポート提出。
【第5回】
 国際標準規格_ジーメンスのIP戦略に関するビデオを参考にして「国際標準規格」について学んでいきます。レポート提出。
【第6回】
 事業リスク管理_スイス銀行の情報通信の漏洩に関するビデオを参考にして「リスク管理」について学んでいきます。レポート提出。
【第7回】
 新興国①_ベトナムに関するビデオを参考にして新興国の状況について学んでいきます。
【第8回】
 新興国②_中国のアパレル企業の現状に関するビデオを参考にして新興国の現状について学んでいきます。レポート提出。
【第9回】
 醜い現実の世界_日本の周辺国の現状について学んでいきます。
【第10回】
 国家ファンド_日本を買う中国マネー(東京、森林、土地)の現状につきビデオを参考に学んでいきます。レポート提出。
【第11回】
 人財①_アジアの人材、アジア労働者についてビデオを参考にして学んでいきます。
【第12回】
 人財②_止まらないEUへの移民流入の現状についてビデオを参考にして学んでいきます。
【第13回】
 人財③_シンガポールの国家戦略についてビデオを参考にして学んでいきます。レポート提出。
【第14回】
 人財④_ウーマノミックスについてビデオを参考にして学んでいきます。
【第15回】
 原発事故の負担問題_福島原発事故に関するマイケル・サンデル白熱教室のビデオを参考に異なるステークホルダーについて学んでいきます。