Web Syllabus(講義概要)

平成29年度

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現代企業論 II 小林 貞雄
選択必修  2単位
【経済】 17-1-1110-3397-04

1. 授業の概要(ねらい)

 学生の皆さんがこれから社会人となられる時に、職業の選択を行う事となりますが、「いい企業」とはいったどんな企業の事を言うでしょうか。
 「いい企業」について「ガバナンス」の観点から企業を見ていくと、「社会益との共創」を理想とした企業の姿が見えてきます。その理想を追い求める事となった社会的・歴史的背景、その実現を追い求める企業側の努力やつまずき等を実例を通じて学び、「ガバナンス理論」と「現実の社会・企業が直面する問題点」について理解を深めていただきます。

2.
授業の到達目標

 「現代企業論Ⅰ」で学んだ基礎をベースに、「現代企業論Ⅱ」はその実践編です。企業行動指針としての「コーポレート・ガバナンス」が生まれた背景・経緯を理解し、国内外の事例を学びながら、日本の企業として「グローバルスタンダードでの社会益共創を軸とした企業戦略」の在り方を考えていきます。履修者それぞれが未知数の多いグローバル経済の中で、国際的な視野を伴った「いい企業」について骨太なしっかりとした視野・意見を持っていただく事を通じて、経済学の知識とスキルを活用して現実の経済が直面する具体的課題を理解する力を養うことを目的とします。

3.
成績評価の方法および基準

 評価は「期中テスト」「期末テスト」にて、それぞれ、授業の内容の理解レベルのチェックとして四択問題で50%、授業テーマに沿った小論文で50%の評価を行います。

4.
教科書・参考書

 教科書は使いません
 授業でのテーマに対し、適宜参考文献を紹介します

5.
準備学修の内容

 新聞・テレビ・雑誌等で現代の企業が抱える問題点はいくつも報道されています。これらはすべて、「正解」はありません。「自分はこの問題をどう考えるか?」と常に考え、自分の「軸」を持つ事を心がけて下さい。 特に、授業テーマに沿った意見交換をクラス仲間や先生とやることが、「実のある」勉強になります。

6.
その他履修上の注意事項

 「皆が言っているから、答はこれだろう」とか「ネット検索で答えを探そう」といった事では、説明責任が果たせる答えとはなりません。社会に出れば説明責任は常に求められます、「自分で調べ、自分で考え、自分の言葉で説明する」を基本とする授業です。
 講義説明を朱書きしたレジメをLMSに掲示します、LMSを多用しますので、履修前にLMSの習得は必修です。

7.
各回の授業内容
【第1回】
 オリエンテーション/規制緩和と企業行動
【第2回】
 「電力自由化」により変わる企業行動
【第3回】
 「サーベンス・オクスレー法」と「COSO」が生まれた背景
【第4回】
 「ガバナンス」とは何か
【第5回】
 健全な企業経営―Ⅰ グローバル企業の実例紹介
【第6回】
 健全な企業経営―Ⅱ グローバル化に挑戦している企業の実例紹介
【第7回】
 健全な企業経営―Ⅲ 国内ビジネスでの生き残りを模索している企業の実例
【第8回】
 企業経営の健全性とは(中間テスト)
【第9回】
 世界経済の中での日本経済・企業の挑戦
【第10回】
 経営者の行った判断 Ⅰ 損失が発生した企業の対応
【第11回】
 経営者の行った判断 Ⅱ 法令違反を犯した企業の対応
【第12回】
 経営者の行った判断 Ⅲ 欠陥製造物を出した企業の対応
【第13回】
 企業経営とその企業に働く従業員からの視点
【第14回】
 2017年と日本経済・企業
【第15回】
 社会益共創企業とは(期末テスト)