Web Syllabus(講義概要)

平成29年度

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経済学演習 I 並河 良一
必修  2単位
【経済学専攻】 17-1-1110-3746-05

1. 授業の概要(ねらい)

 経済学演習I、Ⅱ、Ⅲ、Ⅳを連続した学習としてとらえて、論文を作成する。経済学演習Iでは、論文の課題を設定し、同Ⅱでは、資料・データを収集・分析し、論理構成を考える。引き続き、同Ⅲ、Ⅳでは、論文を作成し発表する。
 経済学演習Iでは、経済・社会の事象に対し問題意識を持ち、これに関する文献を収集・整理し、論点を絞り、討論を重ね、論文の課題を構成していく。
 論文とは何か、課題設定の方法、論文の構成、先行研究、方法論、結論の出し方の説明までは、時間割に沿った固定的な授業計画を進める。課題設定の段階からは、履修者の進捗状況に応じた指導が中心になる。進捗が遅い場合には、時間外において、集中的に指導を受けることもある。また、進捗が早い場合には、より高度の論文になるように指導を受ける。
 なお、学部の演習との協同活動も必要に応じて行う。
 (注)本ページにおいて、「経済学演習」とは、時間割上の「経済学演習」、これに付随する「勉強」「活動」を言う。経済学演習は、時間割外、休日、長期休暇期間中にも、また、学外で行われることがある。

2.
授業の到達目標

 (1)経済社会的な事象を、恣意を排して正確に把握し、深く考え、論理的に結論を導く能力を身につける。アカデミズムの重要性を理解する。
 (2)経済とくに産業、通商についての理解を深める。
 (3)コミュニケーション能力、プレゼンテーション能力を向上させる。
 (4)社会人としての、ものの見方・考え方、行動様式を習得する。
 (5)人間力・社会人基礎力をつける。

3.
成績評価の方法および基準

 論文作成プロセスにおける努力と論文の進捗状況で評価する。作成プロセスについては、とくに、出席・参画、姿勢(やる気、積極性)、社会人にふさわしい態度・能力を評価する。経済学演習への出席・参画は、最低限の義務である。

4.
教科書・参考書

 テキスト・参考文献は、授業の中で適宜紹介する。

5.
準備学修の内容

 論文は、講義形式の授業とは異なり、時間割上の「経済学演習」に出席しているだけでは作成することはできない。必用に応じて、時間外にも、教員とともに考え、議論し、指導を受けることになる。また、自らも、時間外に、多くの勉強をし、データを集め、解析し、考え、執筆作業をする必要がある。

6.
その他履修上の注意事項

 (1)興味のある課題を設定できるが、教員の専門分野からくる制限がある。
 (2)教員とのコミュニケーションを積極的にとり、論文の課題以外についても幅広く議論し、広い視野を身につけてほしい。
 (3)学部ゼミ生との交流を通じて、自らを高めてほしい。
 (4)アルバイト、部活、資格講座など他の勉強で忙しい学生には適していない。ゼミへの出席・参画は、最低限の義務である。
 (5)詳しい研究室の情報は、下記WEBサイト参照。
   (Yahooで「並河良一研究室」で検索。帝京大学八王子キャンパスHPの教員紹介からも同じページに至る。)

7.
各回の授業内容
【第1回】
 イントロダクション。経済学演習の進め方についての説明を受ける。
 (注:【第2回】以降は、内容や順番が、進捗状況に応じて、適宜変更される。)
【第2回】
 論文とは何かについて理解する。とくに、仮説の証明の原則、新規性、独創性について理解する。
【第3回】
 論文の基本構成(章立て)、とくに課題設定、先行研究、方法論の書きかたについて理解する。
【第4回】
 書籍、論文、資料、統計などの文献の調べ方について理解する。
【第5回】
 引用、文献参照のルールについて理解する。いわゆるコピペは、図表も含めて、絶対に許されないことを理解する。
【第6回】
 課題設定の方法について、説明を受ける。
【第7回】
 仮の課題を提出し、質疑応答をとおして、課題設定の方法を体得する。
【第8回】
 再度、仮の課題を提出し、質疑応答をとおして、課題設定の方法を体得する。
【第9回】
 課題案を提出し、質疑応答をとおして、課題の妥当性を検証する。
【第10回】
 修正した課題案を提出し、質疑応答をとおして、課題の妥当性を検証する。
【第11回】
 再度修正した課題案を提出し、質疑応答をとおして、課題の妥当性を検証する。
【第12回】
 課題案について、論理構成を考える。
【第13回】
 課題案について、先行研究の調べ方を考える。
【第14回】
 課題案について、分析の方法論を考える。
【第15回】
 総括:論文でとりあげる課題を確定する。