Web Syllabus(講義概要)

平成29年度

ひとつ前のページへ戻る 教授名で検索

 
世界の情勢(ヨーロッパ) I ミシュラン フランク
【Ⅳ】  2単位
【Ⅳ 社会と経済のしくみを学ぶ】 17-1-1110-4656-03

1. 授業の概要(ねらい)

 この授業のテーマは「欧州連合(EU)ー歴史、現在、そして展望」です。欧州連合(EU)は、世界にとって非常に重要な国際組織ですが現在、危機に直面しています。1945年、第二次世界大戦が終わった際、ヨーロッパの大半が破壊されていました。欧州連合(EU)の構築は、戦後ヨーロッパの平和の主な仕組であり、北米自由貿易協定、アセアン、メルコスール等、あらゆる地域の協力機構に対して現在まで、模範として重要な役割を果たしてきました。しかし、リーマンショック、シリア戦争、英国の欧州連合(EU)離脱等によって、欧州連合(EU)は深刻な危機を迎えています。
 この授業では、欧州連合(EU)の歴史や従来の動向を考えた上で、今後の課題を分析します。進み方は、講師による話しだけでなく、映像等を用い、様々な方法でヨーロッパの特殊性、長所や短所を考察してみる。また、現在の不安定な世界の中で多くの事件が起こると考えらるため、専門家にゲスト・スピーカーとしてお話しいただくなど、新しい情報に沿って柔軟に授業を進めます。

2.
授業の到達目標

 ①欧州連合(EU)の特徴を理解する。
 ②ヨーロッパの歴史や現在に関する知識を学び、21世紀の新たな動向を考える。
 ③日本をヨーロッパと比較しながら、日本の展望を考察する。

3.
成績評価の方法および基準

 平常点(出席、授業中の貢献度を含む)40%、レポート 60%

4.
教科書・参考書

 テキストは使用しない。
 参考文献:
  白井さゆり『ユーロ・リスク』(日本経済新聞出版社、2011年).
  ロベール・フランク『欧州統合史のダイナミズム―フランスとパートナー国』(日本経済評論社、2003年)
  庄司 克宏著『欧州連合―統治の論理とゆくえ』(岩波書店、2007年).
  遠藤 乾『欧州複合危機ー苦悶するEU、揺れる世界ー』(中央公論新社、2016).

5.
準備学修の内容

 毎週のテーマについて予めの準備学習を参考文献等を読んで行う。ヨーロッパに関するニュースを毎週読む。毎回授業の復習をする。

6.
その他履修上の注意事項

 毎週出席してください。また、秋期に「世界の情勢(ヨーロッパ)II」を履修していただきたいと思います。

7.
各回の授業内容
【第1回】
 講義の紹介
 ヨーロッパとは何か?
【第2回】
 ヨーロッパを戦争から解放する
【第3回】
 欧州連合の創設
【第4回】
 黄金の時代
【第5回】
 ベルリンの壁
【第6回】
 強化か拡大か?
【第7回】
 イギリスの加盟と離脱
【第8回】
 欧州連合の国境とトルコ問題
【第9回】
 欧州連合の安全政策
【第10回】
 ユーロの希望
【第11回】
 欧州連合の研究や高等教育
【第12回】
 ギリシア問題
【第13回】
 大衆迎合主義(ポピュリズム)の台頭
【第14回】
 21世紀における欧州連合
【第15回】
 まとめ