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授業の概要(ねらい) |
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本講義では、現代の企業経営を理解するのに必要な概念や理論を提示して、会社や経営者の事例研究(case study)を利用することで、有効性を検証してみたい。企業は、経営組織を通じて経営資源(ヒト、モノ、カネ、技術、情報)を効率よく配分して、社会に対して財・サーヴィスを提供するという事業目的を達成する。このプロセスを司るのが経営者であるが、会社という統一的なマネジメントとガヴァナンスの下に遂行されている点に留意する必要がある。さらに、経営組織内部の職能間の調整に加えて、企業間の所有と支配にも注意を向けねばならない。春学期開講のIでは、マネジメントの具体的な構造、起業家としての経営者性能、会社制度の発達、組織の興廃などに着目して、講義を進める。
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2. |
授業の到達目標 |
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〇企業-産業-マクロ経済-文化構造という企業を取り巻く環境を理解する。 〇物事の相互連関を示すシステム概念に留意して、企業を構成する組織、マネジメント、経営者、株主、従業員、企業集団、市場の関係を具体的につかむ。 〇企業経営者の成功例や失敗例に関する知識を深める。
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3. |
成績評価の方法および基準 |
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授業時の2回の小テストと期末筆記試験による。
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4. |
教科書・参考書 |
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特定の教科書を使用せずに、パワーポイントで講義する。講義時に配布するスライド・レジュメを見ながら、時にはメモを取り一緒に考えてみて下さい。参考文献として、以下のものを挙げますが、講義でも適宜紹介します。 伊丹敬之・加護野忠男『ゼミナール経営学入門』(日本経済新聞社) 伊丹敬之・加護野忠男・伊藤元重編『リーディングス日本の企業システム』1(企業とは何か)(有斐閣) A.D.チャンドラー『経営者の時代』上下(東洋経済新報社)
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5. |
準備学修の内容 |
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毎回の講義で紹介する参考文献を読書してみて下さい。講義の理解が深まります。
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6. |
その他履修上の注意事項 |
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授業への出席と参加は、不可欠です。また、担当教員が収集したヴィデオ教材も講義で活用します。オフィス・アワー時の研究室訪問を歓迎します。積極的に利用して下さい。
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各回の授業内容 |
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【第1回】 | 講義の狙いや構成、参考文献、学習へのアドヴァイス等について | 【第2回】 | 企業とは何か-環境、目的、理念、ゴーイングコンサーン | 【第3回】 | 経営組織とは何か | 【第4回】 | 企業の職能とマネジメント | 【第5回】 | 経営者とは何か(シュンペーターとドラッカー) | 【第6回】 | 経営者の役割 1(フォードとスローン) | 【第7回】 | 経営者の役割 2(井深大と盛田昭夫) | 【第8回】 | 経営者の役割 3(松下幸之助) | 【第9回】 | 経営者の役割 4(本田宗一郎) | 【第10回】 | 商業取引の発展 | 【第11回】 | マーケットの興隆 | 【第12回】 | 会社制度(株式会社、法人、株主の有限責任) | 【第13回】 | 経営組織と企業文化 | 【第14回】 | 組織の発展と衰退 | 【第15回】 | 講義のまとめ |
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