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授業の概要(ねらい) |
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「論理的思考」というと、一見、難解そうで、とっつきにくい印象を与えます。しかし、要は理詰めでものを捉えたり考えたりするということ、それを分かりやすく筋道を立てて文章や口頭で表現するということです。 そうした力を身につけてもらう1つの手段として、比較的に短く平易に書かれた英語の本を使い、英文を正しい発音で読め、文章の構造を理解して意味を正確に把握でき、的確な日本語に訳せるようにする授業をします。 英語は非常に論理的な言語なので、英文を読みこなすうちに徐々に論理性が養われていき、日本語に置き換える作業を通じて日本語表現力もついてきます。むろん、英語力も徐々に向上しますから、一石二、三鳥です。 もう1つは、受講生に関心のある社会・政治・経済・国際の事象を取り上げて、それに関する新聞記事などを読んでもらい、事柄の要点や問題点を的確につかんだうえで簡潔に言い表してもらう、という授業です。 物事を正確に、合理的に捉えたうえで、自分なりの考え方をまとめる習慣や力をつけてもらうのが狙いで、受講生には、質疑応答の形で意見の表明も頻繁に求めます。
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2. |
授業の到達目標 |
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英文を使う授業でも、時事的なテーマを扱う授業でも、理に適った捉え方ができるようになること、ポイントを的確につかめるようになること、そして、それらについて筋の通った表現ができるようになることに主眼を置きます。さらにいえば、英語に対する苦手意識を持たないようになることも目指します。
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3. |
成績評価の方法および基準 |
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英語を適切な日本語に訳す力を小テストなどで評価する一方、時事的なテーマで提出を求めるレポート課題や授業内の小論テストの出来栄えを評価し、それらを総合的に判断して成績を決定します。
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4. |
教科書・参考書 |
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英文和訳に使用する教材もこちらで用意し、時事的な事柄をテーマにした授業で使うレジュメや記事、資料もこちらで作成・印刷して、毎回、配布します。
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5. |
準備学修の内容 |
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英文を読解して日本語にする授業ではとりわけ、事前に指定された範囲について、辞書を引いて単語の発音や意味を把握し、文意を理解しておく予習が不可欠です。授業内で行う小テストには、十分に復習したうえで臨む必要があることは言うまでもありません。
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6. |
その他履修上の注意事項 |
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時事的なテーマを取り上げる授業では、その事象について詳しく説明したうえで、受講生との間で質疑応答を行います。積極的に参加して意見を述べる姿勢が求められます。英文読解・和訳の授業では特に、英語と国語の辞書、あるいは電子辞書が必携です。それから、それ専用のノートを1冊用意してください。
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各回の授業内容 |
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【第1回】 | イントロダクション(論理的思考の定義、授業の進め方と目標、成績評価の方法、授業への準備、心構えなどを説明) | 【第2回】 | 英文の正確な発音・読解・和訳について学ぶ。 | 【第3回】 | 社会・政治・経済・国際の事象について学ぶ(2016年度の第2、3回はバドミントン男子賭博事件と、朝日新聞の政治コラムの問題点を取り上げた)。 | 【第4回】 | 英文の正確な発音・読解・和訳について学ぶ。 | 【第5回】 | 社会・政治・経済・国際の事象について学ぶ(16年度の第4、5回は「保育園落ちた日本死ね!!!」と、日本出身力士偏重の問題を取り上げた)。 | 【第6回】 | 英文の正確な発音・読解・和訳について学ぶ。 | 【第7回】 | 社会・政治・経済・国際の事象について学ぶ(16年度の第6、7回は高崎山赤ちゃんザル命名騒動と、「過剰反応社会」への対応を取り上げた)。 | 【第8回】 | 英文の正確な発音・読解・和訳について学ぶ。 | 【第9回】 | 社会・政治・経済・国際の事象について学ぶ(16年度の第8、9回は米ゴリラ射殺事件と北海道・男児置き去り事件の相関性と、18歳選挙権の問題を取り上げた)。 | 【第10回】 | 英文の正確な発音・読解・和訳について学ぶ。 | 【第11回】 | 社会・政治・経済・国際の事象について学ぶ(16年度の第10、11回はイチローの日米通算最多安打をめぐる論争と、ホテルオークラ建て替え・取り壊し問題を取り上げた)。 | 【第12回】 | 英文の正確な発音・読解・和訳について学ぶ。 | 【第13回】 | 社会・政治・経済・国際の事象について学ぶ(16年度の第12、13回は多すぎる日本の祝日問題と、日米ハーフのミスユニバース代表をめぐる日本人の定義を考えた)。 | 【第14回】 | 英文の正確な発音・読解・和訳について学ぶ。 | 【第15回】 | 春期授業のおさらいと授業内小論テスト(400字詰め2枚) |
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