Web Syllabus(講義概要)

平成29年度

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観光学特論 I 野澤 丈二
選択  2単位
【観光経営】 17-1-1120-4151-06

1. 授業の概要(ねらい)

 「食」は観光と切り離すことのできない大切な要素だが、観光学における「食」の歴史は想像以上に浅い。「食」は観光における当然のもてなしであるがゆえに、長い間、学問や研究の対象にはなりにくかった事情がある。
 この講義では、とりわけ日本とフランスの事例を引きながら、重要な観光資源である「食」について、その歴史的な背景から読み解いていく。
 授業の後半では、観光や食文化の発展がもたらす「負の側面」にも注目し、よりバランスのとれた視点から現状を考察していく。

2.
授業の到達目標

 観光における「食」を多角的に検討することで、今後の可能性や問題点をより深く理解する。
 関心のあるテーマを見付け、「考える」「調べる」「伝える」という能力を養う。

3.
成績評価の方法および基準

 平常点(30点)、レポート(30点)、授業内課題(40点)の割合で、総合的に評価します。平常点は、出席状況と授業への積極的な参加に基づいて評価します。
 特に理由のない遅刻は欠席とみなし、無断の欠席4回以上で評価の対象外とする。

4.
教科書・参考書

 参考文献:ジョン・アーリ、ヨーナス・ラースン『観光のまなざし』(2014年、法政大学出版局);ジェフリー・M・ピルチャー『食の500年史』;北岡正三郎『物語 食の文化』(2011年、中央公論新社)

5.
準備学修の内容

 新聞記事(あるいは信頼できるインターネット上のニュース)や新刊書籍のタイトルに普段から目を配り、「食」に関するどのようなテーマが話題になっているのかを意識する。 

6.
その他履修上の注意事項

 授業の計画は、履修者数などに応じて、一部変更になる可能性があります。

7.
各回の授業内容
【第1回】
 イントロダクション
【第2回】
 食の歴史と文化
【第3回】
 コロンブスの交換
【第4回】
 料理と国民の形成(フランス I)
【第5回】
 レストランの成立(フランス II)
【第6回】
 旅行ガイドの登場(フランス III)
【第7回】
 ヌーヴェル・キュイジーヌ(フランス IV)
【第8回】
 料理とテレビ番組(フランス V)
【第9回】
 東アジアからの影響(日本 I)
【第10回】
 ヨーロッパからの影響(日本 II)
【第11回】
 20世紀のグローバル化(日本 III)
【第12回】
 食の無形文化遺産
【第13回】
 食品廃棄物
【第14回】
 海外における研究動向
【第15回】
 観光と食