Web Syllabus(講義概要)

平成29年度

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地誌学 I 岡部 遊志
選択  2単位
【経済】 17-1-1120-4154-06

1. 授業の概要(ねらい)

 概要:本講義では地誌学を扱います。地誌学とは対象となる地域を定め、その地域の様々な事柄を学ぶ学問です。本講義では、その地域はどのような地域であり(地域の概要)、どうしてそのような地域になったのか(地域の形成過程)、という観点から、世界の様々な地域を取り上げ、分析していきます。
 趣旨:世界ではグローバル化が進展していますが、私たちの社会も、そのグローバル化の波にさらされています。私たちはそうした世界の動きに、時に短絡的に反応してしまいがちです。しかし、世界で起こっていることを、その国や地域の観点からも考えたほうが、現象のより深い理解を得られます。ゆえに、世界を学び、他の国や地域を理解することが重要になります。特にこれから社会に出ていく際にそうしたグローバルな視点は重要なものとなります。
 学びの方向性:通常では、国や地域を多面的に分析するということは、あまり行いません。また、実際の情報の取捨選択にも困難が伴います。しかし、地域には自然的条件や経済的側面、社会的側面など、様々な多様性があります。そこで、本講義では、地域を、より多面的に学んでいきたいと思います。
 なお、本講義ではまず地誌を学ぶことの意義などについて概説した後で、世界の各地をピックアップしその地域の地誌について解説します。なお、この講義では特にヨーロッパの地誌が中心になりますが、アンケートを取るなどして学生の興味や関心にも配慮します

2.
授業の到達目標

 ・世界の様々な地域や、その地域の経済について、基礎的な知識を習得する。
 ・世界の様々な地域を理解するための多様な視点を獲得し、その地域や地域の成立過程を、複数の側面から理解できるようになる。
 ・事例の分析を学ぶことを通じて、地域を多様な視点から理解し世界の多様性を学ぶとともに、世界をより相対的、多面的に理解できるようになる。

3.
成績評価の方法および基準

 授業への参加とリアクションペーパー:20%
 小レポート:20%
 試験:60%

4.
教科書・参考書

 テキストは用いません。
 参考書としては、田邉裕著『もういちど読む山川地理』(山川出版社、2012年)や、帝国書院『新詳 資料地理の研究』(2015年)をお勧めします。また、その他の文献は講義中に適宜指示します。

5.
準備学修の内容

 授業にて次の回の授業に関連したプリントを渡します。それを読み、感想を書いてくることが授業の準備となります。また、授業終了時に復習のための課題を配布します。この課題はLMSを通じたものになることもあります。

6.
その他履修上の注意事項

 地誌学Ⅱと両方履修すると世界と日本の地誌が学べるため、両方履修することが望ましいです。

7.
各回の授業内容
【第1回】
 イントロダクション -世界の地誌を学ぶ意義と世界の地域区分-
【第2回】
 ヨーロッパの自然地誌と農業
【第3回】
 ヨーロッパの工業と経済
【第4回】
 ヨーロッパの政治、EUの成立と現状
【第5回】
 EUと福祉政策と都市政策
【第6回】
 ヨーロッパの移民や文化
【第7回】
 南北アメリカの自然地誌
【第8回】
 南北アメリカの農業・工業
【第9回】
 南北アメリカの経済
【第10回】
 アジアの自然地誌・農業
【第11回】
 南アジア・中東地域の工業と経済
【第12回】
 東アジア・東南アジアの工業と経済
【第13回】
 アフリカ・オセアニアの地誌
【第14回】
 グローバル化の中の日本
【第15回】
 講義のまとめ