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授業の概要(ねらい) |
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少子高齢化が進み、厳しい財政状況にある日本では、これからの社会保障をどのような形にしていくべきか、真剣に考える時期にきています。 真に豊かな社会を実現するためには、持続可能な社会保障を目指していく必要があり、このためには国民的な議論の盛り上がりが求められます。 また、社会保障のあり方についての考えは、文化や生活様式、価値観、経済や社会の状況等から様々な影響を受け、一様でないと思われます。 本講義では、社会保険の中から特に年金保険を取り上げて、その内容を講義します。また、企業年金を含む老後の所得保障全般についても概要を学び、公私年金の役割分担や、その課題を考えていきます。 なお、企業年金の項目では、必要に応じて実務家・専門家を招聘した講演を検討することがあります。
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2. |
授業の到達目標 |
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公的年金や企業年金等の老後の所得保障の概要を習得、理解するとともに、その課題を把握し、解決の方法を主体的に議論できるレベルを目指します
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成績評価の方法および基準 |
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期末テスト70~80% 講義の中での課題、確認テスト、リアクションペーパー等20~30% 出席状況や授業への貢献などを付加的に評価します。 (履修者数や受講状況を勘案し、評価方法や比率を見直すことがあります。) なお、出席状況(*)や受講態度(**)が不芳な学生は、成績評価の対象外とします。単位取得は認められませんので、十分、注意してください。 *6回以上の欠席者は成績評価の対象外とします。 **受講態度の不芳な学生については、熱心に受講する学生の妨げになりますので、その場で退室を命じます。 退室となった学生は、成績評価の対象外となりますので、十分、認識してください。
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4. |
教科書・参考書 |
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テキストは特に指定しない。 参考文献は、講義の中で指示します。
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準備学修の内容 |
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厚生労働省社会保障審議会(特に企業年金部会)の議事録や添付資料などを熟読してください。。 また、日本経済新聞や経済専門誌の年金保険や企業年金に関連する記事には目を通してください。
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その他履修上の注意事項 |
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年金保険や企業年金は、遠い将来の話ではなく、今、そこにある課題です。新聞やニュースなどで身近に感じることも多いことと思います。是非、関心をもって臨んでください。 授業中は、私語や携帯での通話は厳禁です。授業中は携帯の電源を切るか、マナーモードにしてください。 また、成績評価に関する上記の留意事項をよく確認した上で履修してください。 なお、社会保険論ⅠとⅡは密接に関連しますので、本講義の履修は、社会保険論Ⅰの単位取得を前提とします。 授業で使用する資料は、前もってLMSに登録しますので、履修学生の皆さんは、事前に印刷(または閲覧)し、 予習したうえで、授業に臨んでください。
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各回の授業内容 |
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【第1回】 | イントロダクション、春学期の振り返り | 【第2回】 | いわゆる「年金問題」とは?…誤解と正しい理解 | 【第3回】 | 年金保険の概要と歴史(1)日本の年金の概要と歴史 | 【第4回】 | 年金保険の概要と歴史(2)主要国の年金の概要と歴史 | 【第5回】 | 国民年金 | 【第6回】 | 厚生年金保険 | 【第7回】 | 前半のまとめと確認テスト | 【第8回】 | 公的年金と私的年金の役割分担、私的年金の概要 | 【第9回】 | 厚生年金基金 | 【第10回】 | 確定給付企業年金 | 【第11回】 | 確定拠出年金(1)制度の概要 | 【第12回】 | 確定拠出年金(2)課題と今後の方向性、DC専門委員会報告書 | 【第13回】 | 企業年金の諸課題(1)厚生年金基金とAIJ問題、給付減額、解散と脱退、年金ガバナンス、受託者責任 | 【第14回】 | 企業年金の諸課題(2)確定拠出年金と投資教育、法制度改正の方向性 | 【第15回】 | 講義の総まとめとテスト |
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