Web Syllabus(講義概要)

平成29年度

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国際観光交流論 I 柵木 鬼美夫
選択必修  2単位
【観光経営】 17-1-1130-1947-06

1. 授業の概要(ねらい)

 現在の日本は少子高齢化・出生率減・長寿化、経済の疲弊・制度の経年劣化に直面している。それらの克服に向けては、交流人口の増加による観光・地域活性化が期待される分野であることは揺るぎがない。
 2006年12月には旧観光基本法が44年ぶりに全面改正され、観光立国推進基本法が成立した。2007年6月には観光立国推進基本計画が閣議決定された。2008年10月には観光庁が設立され、日本の経済・社会の発展のために不可欠な国家的課題の一つとして、観光立国の実現が位置付けられた。
 2009年7月には2019年ラグビーワールドカップの日本開催、2013年9月には2020年東京オリンピック・パラリンピックの開催が決定した。更に2014年11月には地方創生関連2法が成立し、地方創生の基本理念、国・地方公共団体の責務、事業者の協力、国民の努力などが定められた。同年12月には、まち・ひと・しごと創生総合戦略が閣議決定され、2020年までの5年間の人口減少対策と地域活性化策が示された。
 そして2016年3月には「明日の日本を支える観光ビジョン」の中で、新たな観光の数値目標が示された。例えば、訪日外国人旅行者数については、2020年の目標が2015年の約2倍の4,000万人、2030年は6,000万人である。訪日外国人旅行旅行消費額については、2020年の目標が2015年の約2倍の8兆円、2030年は15兆円である。
 そこで観光による交流人口増加に向けて、世界の観光の現状を理解し、日本の位置づけを確認した上で、日本の観光の現状をアウトバウンド・インバウンド・国内のスリーウェイで考察する。

2.
授業の到達目標

 観光の専門用語を理解し、観光に関する基礎知識を修得する。その上で日本の観光の現状を把握し、考察力を身につける。

3.
成績評価の方法および基準

 中間テストと期末テストを実施し、累積成績によって評価する。
 それぞれの評価割合は20%、80%とする。
 テストの実施期日や実施方法については授業の中で知らせる。

4.
教科書・参考書

 テキストは使用しない。適宜資料を配付する。
 参考資料
  『観光白書』(国土交通省HP)
  『旅行・観光産業の経済効果に関する調査研究』(観光庁HP)
  『宿泊統計調査』(観光庁HP)

5.
準備学修の内容

 上記の参考資料を事前に読んでおくこと
 テストのための予習・復習を励行すること。

6.
その他履修上の注意事項

 社会に出てからの応用に役立つように、観光関連の基礎知識を身につけた上で観光の現状を理解し、観光に関する考察力、対処力の向上を図ることを期待している。

7.
各回の授業内容
【第1回】
 イントロダクション
【第2回】
 世界の観光の将来予測、国家戦略(GDPトップ5ヶ国)、世界の観光の経済規模
【第3回】
 観光の基本概念、観光の語源・定義、遣米・遣欧使節団
【第4回】
 観光振興の認知・課題、世界の観光の現状、観光客到着数
【第5回】
 海外旅行者数、観光収入
【第6回】
 観光支出、アジアの主要国の現状
【第7回】
 日本の観光関連の略歴 1
【第8回】
 日本の観光関連の略歴 2、観光統計
【第9回】
 日本の観光施策、休暇改革
【第10回】
 日本の旅行市場の現状、日本の観光規模、旅行消費額
【第11回】
 日本の観光産業のGDP、波及効果、日本のアウトバウンド
【第12回】
 日本のインバウンド
【第13回】
 日本の国内旅行、観光資源
【第14回】
 世界遺産、ジオパーク
【第15回】
 総括