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授業の概要(ねらい) |
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本講義は「旅行・観光エスノグラフィーを読む・語る・書く」というテーマで行う。前期は日本を舞台にしながら、旅や観光の文化がエスノグラフィー(旅行記)のなかでいかに表現されてきたのかを考えていく。 旅・観光における観光者は、ただ単に観光地に行って観光資源を消費する訳ではなく、出発前から旅の途中、旅行の後といった多様な場面の総体のなかで意味づけられていく。同様に、同じ場所でも「旅の友」(家族、友人、仲間など)によって、その都度観光地と違った関わり方をし、違った経験をしているはずである。 本講義では旅行記や旅行記事から、そうした「旅の仕方」の魅力を探っていくと同時に、自分なりの「旅の価値」を探っていくことを目的とする。
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2. |
授業の到達目標 |
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(1)エスノグラフィーから、旅の仕方の持つ魅力を探し出し、紹介することができる。 (2)自分の旅行体験から、旅の価値について他人にその魅力を口頭でまとめ、表現することができる。 (3)旅の価値について、エスノグラフィー(旅行記)という形で表現することができる。
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3. |
成績評価の方法および基準 |
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(1)観光エスノグラフィーの紹介:30% (2)観光エスノグラフィーの発表:30% (3)観光エスノグラフィーの作成:40% *成績については、受講者と教員の双方の評価によって決定する。
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教科書・参考書 |
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【参考書】 ・岸政彦・石岡丈昇・丸山里美.2016.『質的社会調査の方法-他者の合理性の理解社会学』有斐閣。 ・佐藤郁哉.2002.『フィールドワークの技法 問いを育てる、仮説をきたえる』新曜社。 ・好井裕明.2006.『「あたりまえ」を疑う社会学 質的調査のセンス』光文社新書。 ・好井裕明.2014.『違和感から始まる社会学 日常性のフィールドワークへの招待』光文社新書。
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5. |
準備学修の内容 |
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・普段から、多様な旅行記や旅行雑誌記事を読むようにして下さい。 ・自分の旅行体験を旅日記にしてみたり、普段から日記をつけるようにしてみて下さい。 ・旅行の写真等は保存し、使えるようにして下さい。 ・語彙力や表現力を磨いてみて下さい。
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その他履修上の注意事項 |
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・授業外に個人で実際に観光旅行に行ってもらい、その旅行記・体験記(エスノグラフィー)を書いてもらいます。その時間・費用については学生自身の負担となります。 ・作成したエスノグラフィーについては、授業成果として原則ウェブ上で公開します。 ・受講者で希望者があれば、土日に日帰りでの郊外学習(エスノグラフィー作成のための実習)を別途行う。その際、成績対象には含めず、参加費用については参加者の実費負担とする。
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各回の授業内容 |
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【第1回】 | オリエンテーション | 【第2回】 | 【講義】観光エスノグラフィーとは何か? | 【第3回】 | 【講義】観光エスノグラフィーを探る | 【第4回】 | 【演習】観光エスノグラフィーを見つける | 【第5回】 | 【発表】観光エスノグラフィーを紹介する | 【第6回】 | 【講義】フィールドワークとは何か? | 【第7回】 | 【演習】観光旅行計画を立ててみる | 【第8回】 | 【発表】観光旅行計画を発表する | 【第9回】 | 【講義】エスノグラフィーを書いてみる | 【第10回】 | 【発表】観光旅行報告(その1) | 【第11回】 | 【発表】観光旅行報告(その2) | 【第12回】 | 【演習】エスノグラフィーを書いてみる | 【第13回】 | 【演習】エスノグラフィーを読みあう | 【第14回】 | 【演習】エスノグラフィーを修正する | 【第15回】 | 学生・教員による総評会 |
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