Web Syllabus(講義概要)

平成29年度

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世界の情勢(中東) I 安田 慎
【Ⅳ】  2単位
【Ⅳ 社会と経済のしくみを学ぶ】 17-1-1130-3398-09

1. 授業の概要(ねらい)

 この講義では、「イスラーム」をキータームに、中東を中心にイスラーム諸国の社会・文化・経済・政治を概観していく。
 中東は歴史においても現状においても、イスラームを抜きにして考えることはできない。本講義では、イスラームに関する基礎知識を学びながら、中東とはいかなる地域なのかを明らかにしていきたい。さらに、イスラームに関する基礎知識を身につけるなかで、自分とは違う地域やそこでの生活とは何であるのかを、受講者とともに考えていきたい。
 なお、中東情勢の変化によっては、講義内容を変更する可能性がある。また、外部講師を招聘する場合もある。

2.
授業の到達目標

 (1)中東・イスラームに関する基本的知識を説明できる。
 (2)中東・イスラーム諸国の社会情勢について、日本社会と比較することができる。
 (3)中東・イスラームについて、興味関心のある事項を調べて文章にまとめることができる。

3.
成績評価の方法および基準

 ・小レポート課題:100%
  *各授業毎に、A4で1枚程度の小レポート課題(1000字程度)を設定する。小レポート課題の4段階で評価し、その合計点をもって成績とする。
  *授業態度や小レポートの内容が要求を満たさない場合には、欠席として扱う。
  *提出方法はLMS経由を予定している。

4.
教科書・参考書

 【参考書】
  ・小杉 泰.1994.『イスラームとは何か-その宗教・社会・文化』講談社現代新書。
  ・東長 靖.1996.『イスラームのとらえ方』山川出版社。

5.
準備学修の内容

 ・中東やイスラームは日本と関わりのないように見えて、色んな場面で関わりがあります。自分の身の回りにある「中東」や「イスラーム」を探してみて下さい。
 ・新聞や雑誌での国際欄や中東に関するものの他に、経済面・文化面に関する情報にも目を配ってみて下さい。意外に、世の中には中東・イスラームに関わる情報は多くあるはずです。
 ・中東・イスラームに関連する映画や音楽についても、授業外で積極的に視聴すること。
 ・その他、関連するイベントには積極的に自ら参加することをお勧めします。

6.
その他履修上の注意事項

 ・中東情勢の変化によっては、専門の外部講師を招聘して講義を行ってもらう場合もある。
 ・希望者がある場合には、中東・イスラーム関連施設訪問等の校外学習を行う(東京モスクを予定)。なお、実施に当たっては費用はすべて自己負担とし、成績評価等には一切含めない。
 ・中東やイスラームは、遠いようで案外近いものです。常に「中東」や「イスラーム」といったものに興味関心を持ちながら、半期の授業を受けて下さい。
 ・授業を生かすも殺すも皆さん次第です。常に主体的な態度での受講を望みます。

7.
各回の授業内容
【第1回】
 オリエンテーション-イスラームをめぐって何が起こっているのか?
【第2回】
 イスラームの基礎知識(1)-イスラームの人々は何を信じているのか?
【第3回】
 イスラームの基礎知識(2)-イスラームの人々はどのようなことを行うのか?
【第4回】
 ムハンマドとイスラーム誕生-ムハンマドとはいかなる人物であったのか?
【第5回】
 クルアーンとハディース-イスラームの啓典に触れる
【第6回】
 シャリーア-なぜイスラームの人々は豚肉を食べられないのか?
【第7回】
 スンナ派とシーア派-両者は対立しているのか?
【第8回】
 イスラーム神秘主義-修行に邁進する人々の力
【第9回】
 イスラームと近代-なぜイスラームは政治に関わるのか?
【第10回】
 中東・イスラーム諸国の閉塞感を見る
【第11回】
 グローバル化のなかのイスラーム主義(1)-政治的イスラーム主義
【第12回】
 グローバル化のなかのイスラーム主義(2)-ISと「テロ・ビジネス」
【第13回】
 政治的イスラームから文化的イスラームへ-対話と交渉の世紀
【第14回】
 みんなでレッツ・イスラーム!-みんなで創り出すイスラーム・ポップ
【第15回】
 イスラームの未来とは?-グローバリゼーションとローカライゼーションの狭間で