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授業の概要(ねらい) |
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この講義では、「イスラーム」をキータームに、中東を中心にイスラーム諸国の社会・文化・経済・政治を概観していく。 中東は歴史においても現状においても、イスラームを抜きにして考えることはできない。本講義では、イスラームに関する基礎知識を学びながら、中東とはいかなる地域なのかを明らかにしていきたい。さらに、イスラームに関する基礎知識を身につけるなかで、自分とは違う地域やそこでの生活とは何であるのかを、受講者とともに考えていきたい。 なお、中東情勢の変化によっては、講義内容を変更する可能性がある。また、外部講師を招聘する場合もある。
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授業の到達目標 |
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(1)中東・イスラームに関する基本的知識を説明できる。 (2)中東・イスラーム諸国の社会情勢について、日本社会と比較することができる。 (3)中東・イスラームについて、興味関心のある事項を調べて文章にまとめることができる。
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成績評価の方法および基準 |
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・小レポート課題:100% *各授業毎に、A4で1枚程度の小レポート課題(1000字程度)を設定する。小レポート課題の4段階で評価し、その合計点をもって成績とする。 *授業態度や小レポートの内容が要求を満たさない場合には、欠席として扱う。 *提出方法はLMS経由を予定している。
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教科書・参考書 |
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【参考書】 ・小杉 泰.1994.『イスラームとは何か-その宗教・社会・文化』講談社現代新書。 ・東長 靖.1996.『イスラームのとらえ方』山川出版社。
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準備学修の内容 |
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・中東やイスラームは日本と関わりのないように見えて、色んな場面で関わりがあります。自分の身の回りにある「中東」や「イスラーム」を探してみて下さい。 ・新聞や雑誌での国際欄や中東に関するものの他に、経済面・文化面に関する情報にも目を配ってみて下さい。意外に、世の中には中東・イスラームに関わる情報は多くあるはずです。 ・中東・イスラームに関連する映画や音楽についても、授業外で積極的に視聴すること。 ・その他、関連するイベントには積極的に自ら参加することをお勧めします。
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その他履修上の注意事項 |
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・中東情勢の変化によっては、専門の外部講師を招聘して講義を行ってもらう場合もある。 ・希望者がある場合には、中東・イスラーム関連施設訪問等の校外学習を行う(東京モスクを予定)。なお、実施に当たっては費用はすべて自己負担とし、成績評価等には一切含めない。 ・中東やイスラームは、遠いようで案外近いものです。常に「中東」や「イスラーム」といったものに興味関心を持ちながら、半期の授業を受けて下さい。 ・授業を生かすも殺すも皆さん次第です。常に主体的な態度での受講を望みます。
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各回の授業内容 |
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【第1回】 | オリエンテーション-イスラームをめぐって何が起こっているのか? | 【第2回】 | イスラームの基礎知識(1)-イスラームの人々は何を信じているのか? | 【第3回】 | イスラームの基礎知識(2)-イスラームの人々はどのようなことを行うのか? | 【第4回】 | ムハンマドとイスラーム誕生-ムハンマドとはいかなる人物であったのか? | 【第5回】 | クルアーンとハディース-イスラームの啓典に触れる | 【第6回】 | シャリーア-なぜイスラームの人々は豚肉を食べられないのか? | 【第7回】 | スンナ派とシーア派-両者は対立しているのか? | 【第8回】 | イスラーム神秘主義-修行に邁進する人々の力 | 【第9回】 | イスラームと近代-なぜイスラームは政治に関わるのか? | 【第10回】 | 中東・イスラーム諸国の閉塞感を見る | 【第11回】 | グローバル化のなかのイスラーム主義(1)-政治的イスラーム主義 | 【第12回】 | グローバル化のなかのイスラーム主義(2)-ISと「テロ・ビジネス」 | 【第13回】 | 政治的イスラームから文化的イスラームへ-対話と交渉の世紀 | 【第14回】 | みんなでレッツ・イスラーム!-みんなで創り出すイスラーム・ポップ | 【第15回】 | イスラームの未来とは?-グローバリゼーションとローカライゼーションの狭間で |
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