Web Syllabus(講義概要)

平成29年度

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サービス・マネジメント I 小沢 健市
選択必修  2単位
【観光経営】 17-1-1130-3752-01

1. 授業の概要(ねらい)

 本講義では,サービスがモノと異なる重要かつ基本的な性質は在庫(ストック)ができないという性質であり,この性質がモノとは異なるさまざまな派生的性質を生じさせ,それらの性質がさらにモノにはないさまざまな問題を生じさせることを受講生に平易に説明し解説することが目的である.
 それらの説明・解説を通じて,受講生は本講義では取り上げることができなかったサービス固有の他の問題や課題に対して自ら解答することが可能になる.それは多くの受講生が将来就くと推測される第三次産業で直面する現実のあるいはビジネスの最前線(現場)で直面する課題や問題解決に役立つと考えられる.
 問題の発見や問題・課題に対する解決力を養うことによって,受講生は問題発見能力と解決能力を高めることによって,社会人に求められている役割や仕事に応える力を養うことができる,現実の課題・問題に役立つ理論を学びその応用力を養うことができる.

2.
授業の到達目標

 受講生が社会人としてあるいは企業人として要求されている問題発見能力と解決能力をサービス・マネジメントという科目の受講を通して十分に養い,社会人として活躍できる人材の育成を目標にする.

3.
成績評価の方法および基準

 成績は期中と期末の2回行うテストの合計で評価するが,それぞれのテストのウエイトは,中間テストが40%,そして期末のテストが60%である.
 但し,欠席回数が三分の一を超える学生は,期中期末のテストで合格点をとったとしても,不合格とする.

4.
教科書・参考書

 教科書は使用しないが,講義時にほぼ毎回プリントを配布する.欠席者には,原則として,配布しないので注意すること.
 参考書:井原哲夫 著 『サービス・エコノミー』東洋経済新報社

5.
準備学修の内容

 受講前の事前学習(予習)と受講後の事後学習(復習)を必ず励行すること.また宿題等を課すので,それについては必ず指定された文献を参考に,その解答を準備し,提出期日には必ず提出すること.

6.
その他履修上の注意事項

 恐らく多くの学生諸君が始めて聞き,目にする言葉や用語が沢山出てくると思うので,必ず聞きなれない言葉や用語が出てきた場合には,ネット等を使って検索し,理解を確実にすることを期待する.

7.
各回の授業内容
【第1回】
 受講に当たってのオリエンテーションと春学期の講義内容の説明
【第2回】
 日本の第3次産業の過去と現状を統計からみると――第3次産業内の産業の変遷を辿る
【第3回】
 サービスの基本的性質とはなにか――サービスの基本的な性質は在庫(ストック)の不可能性にある:サービスが在庫可能であるとするならば
【第4回】
 サービスはなぜ輸送できないか――その根本的原因は在庫の不可能性にある
【第5回】
 サービスの価格はモノと比較しその上昇率が高い――統計からみたサービス価格の上昇率とその原因
【第6回】
 なぜサービスの生産と消費は同時に行われるのか――それもサービスの在庫の不可能性というサー ビス固有の性質に帰着する
【第7回】
 これまでの講義のまとめと期中テストの実施
【第8回】
 なぜサービス業は,競争が激しくなるにもかかわらず,集中して立地するのか――集積の利益と不利益:
【第9回】
 なぜサービスは,消費者が思ったときに購入することができないのか――それもサービス固有の性質が作用している
【第10回】
 サービス業は,モノ作りとは異なり,なぜ日曜・祭日に営業するのか――これもサービス固有の性質が作用しているのか
【第11回】
 サービスに対する需要は購入時間・曜日・季節でなぜ異なるのか――それもサービス固有の性質に起因するのか
【第12回】
 サービスの需要には,モノとは違って,需要時間の振替費用が必要――サービスに対する需要時間は何が決めるのか:購入者の費用
【第13回】
 サービスの過剰需要と過剰供給はなぜ発生するのか――それもサービス固有の性質が作用しているのか:観光に関わるサービスはその代表例か?
【第14回】
 サービスの過剰需・給を緩和するためには?
【第15回】
 授業のまとめ