Web Syllabus(講義概要)

平成29年度

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観光交通論 II 岡﨑 雅幸
選択必修  2単位
【観光経営】 17-1-1130-4416-05

1. 授業の概要(ねらい)

 鉄道事業者の観光に向けた取り込みを検討し、現状と今後の課題について研究します。また海外のTGVなど高速鉄道などについても紹介します。本講義では後半から実際に地方の赤字会社再生策を考えます。レポートテーマは自分の出身地道県の地方鉄道・バス会社の赤字を減らす増収策(観光振興など)を提言する。東京都・大阪府出身の人は東北など地方の赤字会社を選んでください。演習が主となります。受講学生の上限を48名と制限し、受講生が越えている場合は、前期の授業参加態度、意欲、成績、プレテストから可否を総合的に判断する。

2.
授業の到達目標

 ①鉄道事業者の事例を検討し、観光という視点から逆境にある地方鉄道の再生・活性化策を提案できる。
 ②学生が20年後、赤字鉄道会社の社長・鉄道本部長・観光部長になったと仮想して、地元の現状の深刻さ、人口減少の影響を真摯な態度で受け止め、若さで夢のあるレポートが作成できる。

3.
成績評価の方法および基準

 プレテスト(10%)、中間レポート(20%)、期末レポート(40%)、発表(20%)、授業参加態度(10%)の配分によって総合的に評価する。

4.
教科書・参考書

 テキストはなし 適宜資料を配布する
 参考文献として
  佐藤信之著『鉄道会社の経営』中公新書
  新 将命著『経営の教科書』ダイヤモンド社
  齋藤嘉則著『問題解決プロフェッショナル』ダイヤモンド社
  櫻井寛編著『世界鉄道の旅』小学館
  地方鉄道の活性化に向けて http://www.mlit.go.jp/common/000048885.pdf

5.
準備学修の内容

 観光交通論Ⅱの復習をその都度、また期末レポートは要求字数が多いので、事前の情報収集とレポートの各章ごとの執筆を早めに取り組むこと。後半レポートに備えて企業再生に成功した事例から経営理念、夢を語るところ、先見性、真の原因発見と解決策、協力者たちを調べておくこと。授業に備えて、問題解決法(KJ法)を予習しておくこと。

6.
その他履修上の注意事項

 観光交通論ⅠとⅡを連続して履修が望ましい。春期の産業・企業研究Ⅰ(問題解決法)の履修が役立つのでこちらも履修を勧めます。東日本大震災後の地元、出身地域のニュースは興味を持って、注目一読し、積極的な態度で講義に参加してほしい。なお欠席が5回を超えた学生は成績評価の対象外です。期末レポート・発表は授業外にテーマ決定、調査、分析、対策、発表準備にかなり時間をかけないと出来ません。地域毎に集まりグループ討議を実施、対策案を検討します。

7.
各回の授業内容
【第1回】
 イントロダクション、本講義の全体像、 次回プレテスト(問題解決法)の試験範囲などの説明
【第2回】
 交通の歴史と将来(観光交通論Ⅰの振り返り)、プレテスト(岡﨑:産業企業研究Ⅰ単位取得者免除)
【第3回】
 鉄道事業者の観光取り組み1(東武鉄道)
【第4回】
 鉄道事業者の観光取り組み2(南海電鉄)
【第5回】
 鉄道事業者の観光取り組み3(JR九州) 海外高速鉄道(フランスTGV編)
【第6回】
 中小鉄道の取組み事例(1)津軽鉄道   海外高速鉄道(ドイツICE編)
【第7回】
 中間のまとめ(中間レポート提出)   海外高速鉄道(英国ユーロスター編)
【第8回】
 レポートテーマの選定・調査      海外高速鉄道(ドイツICE編)
【第9回】
 テーマ会社の概要・収支状況調査    海外高速鉄道(スウェーデンX2000他編)
【第10回】
 情報整理・赤字会社の問題点は何か
【第11回】
 赤字会社の目標設定・分析       海外高速鉄道(アジアKTX他編)
【第12回】
 赤字会社の分析結果・手順・再生策
【第13回】
 再生策の評価(予想)・発表準備
【第14回】
 発表(1)
【第15回】
 全体まとめ 発表(2) (期末レポート提出)
 ※授業の計画はあくまでも当初の予定であり、講師の都合・授業進捗によっては変更されることがある。