Web Syllabus(講義概要)

平成29年度

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憲法研究 II 金澤  誠
選択  2単位
【法学研究科】 17-1-1210-1952-04

1. 授業の概要(ねらい)

 この演習は、憲法学の基本的な論点を取り上げて、憲法の理解をより深めることを目標とします。基本的な方法としては、論文読解を予定しています。
 後期の演習は、修士論文の題材にかんする文献を自分で集め、先行研究にかんする理解を深めることが大きな目標となります。先行研究を読むとはいかなる意味を持つのかを理解します。
 受講生が、自分たちで、興味あるテーマについて、論文に直接あたって、実際の論文を読むこと、さらには、関連する多様な学説を調べることなどが主な課題となります。そうした作業を通して、論文を書くということの意味を教員とともにもう一度考えます。課題は、自分で見つけてきて、自ら一人で研究する。孤独な作業ですが、教員はちょっとしたサポートしかできません。ゼミの時間を、より有意義に使ってください。

2.
授業の到達目標

 ①憲法の分野におけるより高度な知識を習得し、修士論文等の作成にそれを生かすことができる。
 ②憲法にかんする論文を「正確に」理解したうえで、それらに対するコメントを「適切に」付けることができる。他の受講生からの批判に適切に対応することができる。およそ「考えられうる」批判にも適切に対応することができる。

3.
成績評価の方法および基準

 出席状況(50%)はもちろんのことですが、報告やプレゼンテーション、(とりわけ報告時以外の)発言状況などを踏まえて判定します(50%)。大学院では、自ら研究する姿勢が求められます。お客さん意識で、教えてもらおうなどとは考えないことです。

4.
教科書・参考書

 テキストや参考書は、初回に決めたいと思います。さしあたりは、学部時代に購入したような、憲法の基本書や判例集があると便利です。

5.
準備学修の内容

 報告者は、割り当てられた判例ないし文献を要約したうえで、論点を提示しながら自己の見解をレジュメにまとめ、口頭にて発表することになります。発表をする際には、判例だけでなく関連する論文を図書館などで探すこと(読むこと)が重要です。

6.
その他履修上の注意事項

 受講生による報告が基本です。報告者が責任を持って報告することが重要です。

7.
各回の授業内容
【第1回】
 初回で読む判例や論文を決め、その担当を決める予定です。後期に関しては、受講生の修士論文のテーマにできるだけ合わせた演習をおこなう予定です。
【第2回】
 論文研究報告・全員による討論
【第3回】
 文献を調べる
【第4回】
 文献を知る
【第5回】
 文献を読む
【第6回】
 文献を比較する
【第7回】
 文献を批判する
【第8回】
 文献を論文に活かす
【第9回】
 論文の書き方
【第10回】
 論文を育てる
【第11回】
 論文を批判される
【第12回】
 論文にコメントを付ける
【第13回】
 論文の意義
【第14回】
 論文を書く
【第15回】
 むすびにかえて