Web Syllabus(講義概要)

　秋期においては、春期に解説した現代法の諸問題を更に個別具体的に深堀りし取り上げます。我が国が直面する諸課題（統治システム、予算、税制、行政運営等の課題）を憲法、財政法・特例公債法、税法など関連法令の基本を踏まえ解説します。
　春期に履修しなかった方々にもわかりやすく説明します。春、秋の講義を通じ、行政を志す方々ばかりでなく就職に役立つ広く一般国民としての基礎的知識の涵養を目指します。
　予算編成や税制改正、生命保険料控除等の租税特別措置、更には日銀法などにおける諸課題を具体的に考察します。
　将来、企業経営、財務管理（予算査定）にも役立ち、簡単な所得税の確定申告書が書けるよう実務面にも配慮しています。

　①憲法（第4章国会、第7章財政）、財政法、税法、日銀法、会計法規などの行政各法令のうち専門的・実用的分野の諸課題を学ぶことを通して、法の基本・理念を理解するとともに、法律的知識を実生活に活かすことができるよう目指します。
　②国の予算・会計、税制・税務、行政運営・経営に関する基礎知識を政治や統治システムとの関連において把握し、自ら思考し見解を述べられるようになることを目標とします。

　次の①及び②の総合評価とします。
　①毎回の講義テーマについて授業中での質問に対する答え方や基礎知識の習得など積極的な参加姿勢に対する評価（70％）
　②現代経済社会の諸問題に対し自らの意見・見解を述べられ記述すること（30％）
　（注）①のうち基礎知識の習得（毎回の授業で短答問題1問ずつ出題し解答を紹介）
　　　　及び②の記述力の評価は授業内試験を実施し行います。

　『究極のマニフェスト・ノート』（2014年第2刷大倉印刷発行）を教材として使用するので予め購入しておいてください。
　（注）なお、毎回、財務省作成の資料・パンフレット等、就職や公務員試験・資格試験などに役立つ資料を適宜配布します。各自、配布資料を上記教材に添付することを勧めます。

　日頃から新聞、雑誌などの行財政関連の記事はもとより、経済、金融、ビジネス、社会面の記事にも目を通しておいてください。

　◎第1回目の授業は特に重要です。成績評価方法や授業の内容、方法等について説明しますので必ず出席して下さい。
　（注１）①講義は基本的に毎回テーマごと完結していますが、各テーマは関連深いので原則として全ての授業に出席することが望まれます。
　　　　　②授業は質問を交えながら行います。いわゆる聴講型の講義ではありませんので積極的に議論や対話に参加してください。
　　　　　③なお、生活設計やリスク・マネジメント向上に資するため、社会保障制度や生命保険制度について実務家による実学講座を1回程度予定しています。
　（注２）【関連科目】
　　　　　①この講義の理解を経済学的・公共政策的観点から更に助けるため、「財政学B／Ⅱ」を同時に履修することを強く勧めます。
　　　　　②憲法の「第４章国会」、「第7章財政」を復習しつつ、今後、行政法のうち財政・金融関連法、税法、会社法など幅広く関連法を履修することを期待します。