Web Syllabus(講義概要)

平成29年度

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会社法 II 松田 真治
選択  2単位
【経済】 17-1-1210-4232-03

1. 授業の概要(ねらい)

 会社法Ⅱでは、①株式、②会社の資金調達、③組織再編・M&Aをテーマに講義を行います。これらのテーマはいずれも新聞に掲載されるようなものでして、教養としても、重要かと思います。この講義では、次のような問いを取り扱います。「え?株式譲渡は自由?うちの株式を知らない人間に勝手に売ってもらっては困る!」「買収されそうだから、友達の会社に大量に新株を発行して敵の持株比率を下げてやろうと思うんだけど、これOK?」「組織再編?合併は一つになること、分割は分けること…、株式交換・株式移転って何だよ。何のためにあるんだよ、そんな制度!」「敵対的買収は悪ではない?」会社法が、どのような問題に、どのように対処しているか、あるいはすべきかについて一緒に考えていきましょう。

2.
授業の到達目標

 ①会社法の各分野におけるある程度応用的な知識を有し、様々な法現象やその問題点を理解することができる。
 ②株式の仕組みについて説明できる。
 ③募集株式の発行によって、既存株主の利益にどのような影響があり、法がどのように対処しているかを説明できる。
 ④組織再編はどのような目的で行われるのか、会社関係者(株主、債権者、労働者など)にどのような影響が及びうるか、法はどのように対処しているかを説明できる。

3.
成績評価の方法および基準

 学期末の筆記試験で評価します(100%)。試験問題はすべて論述式であり、①何が問題なのかがわかっているか、②根拠を挙げて結論を導けているか、③文章の綺麗さ、等で評価します。

4.
教科書・参考書

 【テキスト】
  ①中東正文ほか『会社法』(有斐閣、2015年)
 【参考文献】
  ①松嶋隆弘(編)『会社法講義30講』(中央経済社、2015年)
  ②伊藤靖史ほか『会社法』(有斐閣、第3版、2015年)
  ③伊藤靖史ほか『事例で考える会社法』(有斐閣、第2版、2015年)
  ④石山卓磨『事例演習 会社法』(法学書院、第2版、2015年)

5.
準備学修の内容

 シラバス通りに講義を進めますので、事前に該当箇所を読んでおいてください。また、講義後には、参考文献を参照するなどして、具体例が頭に浮かぶようになるまで、復習をしてください。

6.
その他履修上の注意事項

 小さくてもよいので、必ず六法を購入してください。六法がなければ、講義が全く理解できません。
 過去のレジュメは配布しません。

7.
各回の授業内容
【第1回】
 株式①―株式の意義
【第2回】
 株式②―株式譲渡自由の原則とその例外
【第3回】
 株式③―株式の譲渡と権利行使方法、自己株式、投資単位の調整
【第4回】
 資金調達①―募集株式の発行等①
【第5回】
 資金調達②―募集株式の発行等②
【第6回】
 資金調達③―新株予約権
【第7回】
 資金調達④―社債
【第8回】
 計算①―決算、会計帳簿
【第9回】
 計算②―剰余金の分配
【第10回】
 組織再編①―組織再編の設計と流れ
【第11回】
 組織再編②―組織再編における債権者保護、株主保護
【第12回】
 敵対的買収
【第13回】
 設立
【第14回】
 解散、清算
【第15回】
 後期のまとめ