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授業の概要(ねらい) |
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この授業は、「複雑怪奇」な国際関係の本質理解への手がかりとなるものである。国際関係は2000年以上の歴史を持つが、学問として発展してきたのは、第一次世界大戦後である。しかし、今日三つの主な理論(リアリズム、リベラリズム、コンストラクティヴィズム)を中心に、諸理論が共存している。そのような状況を踏まえた上で、まずは諸理論と歴史を学ぶ。そして、それらの諸理論と歴史の流れを理解したうえで、経済危機・テロリズム・環境問題・南北問題など国際関係のホットな諸問題をひとつずつ取り上げ、現代の国際関係にせまろうというのがこの講義である。
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2. |
授業の到達目標 |
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「複雑怪奇」な現代国際政治の構造的理解を得るための基礎力を養う。そのような目的を達成するため、次のような三つのサブ目標を設定する。 1.基本的な理論を学ぶ。 2.現在だけでなく、現在に通じる歴史的事例の理解を深める(戦争、対外政策など)。 3.様々な対立や協調の背景にある諸思想を理解する。
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3. |
成績評価の方法および基準 |
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平常点:30%(出席状況と授業中の質問への回答など、授業への熱意の度合い) 定期試験の成績:70%
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教科書・参考書 |
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教科書:村田晃嗣ら著『国際政治学をつかむ』(有斐閣、2009年) 参考書 授業中に適宜指示する。
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準備学修の内容 |
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授業の復習と予習をして、授業に臨むこと。
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その他履修上の注意事項 |
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この授業は、後期の国際関係論IIと内容的につながっている。そのため、後期の履修も推奨する。
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各回の授業内容 |
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【第1回】 | 導入:授業のねらいと国際関係を学ぶ意義 | 【第2回】 | 国際関係論とは何か。国際関係論の歴史、国内政治との相違、理論の効用、歴史・思想の重要性 | 【第3回】 | 理論・アプローチ① リアリズム | 【第4回】 | 理論・アプローチ② リベラリズム | 【第5回】 | 理論・アプローチ③ コンストラクティヴィズム | 【第6回】 | 歴史① ウェストファリア条約からウィーン体制まで | 【第7回】 | 歴史② 第一次世界大戦から第二次世界大戦まで | 【第8回】 | 歴史③ 冷戦と冷戦後 | 【第9回】 | 国際関係の構造・秩序と主体① 戦争 | 【第10回】 | 国際関係の構造・秩序と主体② 対外政策 | 【第11回】 | 国際関係の構造・秩序と主体③ 古典的安全保障 | 【第12回】 | 国際関係の構造・秩序と主体④ 国際法 | 【第13回】 | 国際関係の構造・秩序と主体⑤ 国際機関:国際連合を中心に | 【第14回】 | 国際関係の構造・秩序と主体⑥ 地域主義:EU、ASEAN、EUを中心に | 【第15回】 | まとめとテスト |
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