Web Syllabus(講義概要)

平成29年度

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国際関係論 I 黒田 友哉
選択  2単位
【法律】 17-1-1210-4666-03

1. 授業の概要(ねらい)

 この授業は、「複雑怪奇」な国際関係の本質理解への手がかりとなるものである。国際関係は2000年以上の歴史を持つが、学問として発展してきたのは、第一次世界大戦後である。しかし、今日三つの主な理論(リアリズム、リベラリズム、コンストラクティヴィズム)を中心に、諸理論が共存している。そのような状況を踏まえた上で、まずは諸理論と歴史を学ぶ。そして、それらの諸理論と歴史の流れを理解したうえで、経済危機・テロリズム・環境問題・南北問題など国際関係のホットな諸問題をひとつずつ取り上げ、現代の国際関係にせまろうというのがこの講義である。

2.
授業の到達目標

 「複雑怪奇」な現代国際政治の構造的理解を得るための基礎力を養う。そのような目的を達成するため、次のような三つのサブ目標を設定する。
 1.基本的な理論を学ぶ。
 2.現在だけでなく、現在に通じる歴史的事例の理解を深める(戦争、対外政策など)。
 3.様々な対立や協調の背景にある諸思想を理解する。

3.
成績評価の方法および基準

 平常点:30%(出席状況と授業中の質問への回答など、授業への熱意の度合い)
 定期試験の成績:70%

4.
教科書・参考書

 教科書:村田晃嗣ら著『国際政治学をつかむ』(有斐閣、2009年)
 参考書 授業中に適宜指示する。

5.
準備学修の内容

 授業の復習と予習をして、授業に臨むこと。

6.
その他履修上の注意事項

 この授業は、後期の国際関係論IIと内容的につながっている。そのため、後期の履修も推奨する。

7.
各回の授業内容
【第1回】
 導入:授業のねらいと国際関係を学ぶ意義
【第2回】
 国際関係論とは何か。国際関係論の歴史、国内政治との相違、理論の効用、歴史・思想の重要性
【第3回】
 理論・アプローチ① リアリズム
【第4回】
 理論・アプローチ② リベラリズム
【第5回】
 理論・アプローチ③ コンストラクティヴィズム
【第6回】
 歴史① ウェストファリア条約からウィーン体制まで
【第7回】
 歴史② 第一次世界大戦から第二次世界大戦まで
【第8回】
 歴史③ 冷戦と冷戦後
【第9回】
 国際関係の構造・秩序と主体① 戦争
【第10回】
 国際関係の構造・秩序と主体② 対外政策
【第11回】
 国際関係の構造・秩序と主体③ 古典的安全保障
【第12回】
 国際関係の構造・秩序と主体④ 国際法
【第13回】
 国際関係の構造・秩序と主体⑤ 国際機関:国際連合を中心に
【第14回】
 国際関係の構造・秩序と主体⑥ 地域主義:EU、ASEAN、EUを中心に
【第15回】
 まとめとテスト