【第1回】 |
秋期授業の見通し。善悪は何にもとづいているか。絶対的な悪の基準はあるのか、他の何かの便宜のために悪が作られるのか。 |
【第2回】 |
ピーター・シンガーの動物解放論の概観。 |
【第3回】 |
シンガーにおける悪の根拠。苦痛の生じるところが悪であるという考え。個人主義要素主義的観点。 |
【第4回】 |
シンガー動物解放論の限界。菜食主義、殺生の根絶、個人主義の問題点。 |
【第5回】 |
生態系、生物多様性の維持の条件。生態系維持のために殺すことが不自然になる場合と、自然になる場合。一方で、殺されることの自然、不自然。 |
【第6回】 |
環境倫理学の立場。環境の持続的維持を善とする、プラグマティックな立場。 |
【第7回】 |
レオポルド、ネスは、殺生をどう位置づけるか。殺すことを自然と見なす場合、人間の生死は自然の中にどう位置づけられるか。 |
【第8回】 |
なぜ死は敗北なのか。個の存在に視点を絞った場合に、死は悪の焦点となる。 |
【第9回】 |
倫理的観点からの個の位置づけは、個の存在と死についての見解に連動する。 |
【第10回】 |
死はどのようにして生じたか。もともとの生物には死がなかった。死を覚悟した者にとって、死の質が変化することについて。 |
【第11回】 |
死の克服の可能性。キュブラー・ロスの考察。 |
【第12回】 |
トルストイ『イワン・イリイチの死』における、死との和解。 |
【第13回】 |
生死と時間。道元『正法眼蔵』の「現成公案」「全機」「有時」の思想。 |
【第14回】 |
ウィトゲンシュタイン『草稿』。死との直面が生の輝きになること。「死後生」への希求は、客観的時間という人為的形式にもとづく。 |
【第15回】 |
「永遠の生」の「永遠」を、「無時間性」と理解することについて。客観的時間と個の存在、主観の存在との関係。「無時間性」と個、主観との無関係。 |