Web Syllabus(講義概要)

平成29年度

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発達障害児・病弱児の心理 田村 順一
選択  2単位
【教職大学院】 17-1-1331-1955-13

1. 授業の概要(ねらい)

 授業は、複数の教員によるティーム・ティーチングの形態で行う。
 病弱児および発達障害児の陥りやすい心理的不適応の現状と課題について理解し、その上で心理発達の診断や評価について、基本的な知識を学び、心理検査等の実施方法や分析などを行うとともに、学習状況の把握と分析、行動観察方法の観点と実際などの実践的な力量を身につける。特に、障害児の教育相談、検査や行動観察などを通して、的確な実態把握を行い、学習上のつまずきへの対応など個別の指導計画の作成に活かす専門的力量を高める。

2.
授業の到達目標

 発達障害や病弱の幼児・児童・生徒の心と行動を理解し、適切な対応ができるための知識技能を修得する。
 <A類学生>
 発達障害児や病弱児の心理的発達を学ぶとともに、教育現場で配慮しなければならない事項と心理的な診断や評価についての基本的な知識を学び、心理検査等諸検査の実施方法や分析、行動観察方法の観点と実際などの実践的な力量を身につけ、個別の指導計画の作成に活かす専門的力量を身につける。
 <B類学生>
 発達障害児や病弱児の心理的発達を学ぶとともに、教育現場で配慮しなければならない事項と心理的な診断や評価についての基本的な知識を学び、諸検査の実施方法や分析、行動観察方法の観点と実際などの実践的な力量を身につけ、実際の指導事例をもとに個別の指導計画の作成と評価など専門的力量を身につける。特に、小中学校等への指導・助言ができるよう実践的な力量を高める。

3.
成績評価の方法および基準

 授業における発表(60%)、討論への参加(40%)により総合的に評価する。

4.
教科書・参考書

 テキスト
  特定のテキストは使用しない。
 参考書
  『特別支援教育の基礎・基本』ジアース教育新社

5.
準備学修の内容

 授業の復習を行い、疑問点や新たな課題などについて調べ、追究してほしい。

6.
その他履修上の注意事項

 1 教育問題(障害児の教育等)に関するテレビ番組、新聞記事に関心をもってほしい。
 2 ボランティア活動、学習指導補助、学校行事の支援などを通して、できる限り児童生徒と関わる機会を設けて欲しい。

7.
各回の授業内容
【第1回】
 オリエンテーション
 発達障害児・病弱児の心理的な発達の全般について概括する。
【第2回】
 病弱児の教育と心理発達
 病弱児の教育の実態と心理的な発達の全般について概括する。
【第3回】
 病弱児の定義と状態像、心理診断の観点、内容と方法について理解する。①
【第4回】
 病弱児の定義と状態像、心理診断の観点、内容と方法について理解する。②
【第5回】
 病弱児の定義と状態像、心理診断の観点、内容と方法について理解する。③
【第6回】
 病弱児の定義と状態像、心理診断の観点、内容と方法について理解する。④
【第7回】
 病弱児の定義と状態像、心理診断の観点、内容と方法について理解する。⑤
【第8回】
 病弱児の定義と状態像、心理診断の観点、内容と方法について理解する。⑥
【第9回】
 発達障害児の心理特性と支援の在り方について理解する。
【第10回】
 発達障害児の二次障害と心のケアについて理解する。
【第11回】
 発達障害児の特性を把握するためのアセスメントの実施方法①
 検査の実施に当たって必要な環境構成、児童とのラポートなど個別的知能検査の実施のための条件を知る。また、検査の考え方と構成を、検査機器等を使用しながら理解する。
【第12回】
 発達障害児の特性を把握するためのアセスメントの実施方法②
 個別知能検査であるWISCの実施を通して、適切な把握方法を把握する。
【第13回】
 発達障害児の特性を把握するためのアセスメントの実施方法③
 個別知能検査であるWISCの実施を通して、適切な把握方法を把握する。
【第14回】
 行動観察の評価と課題設定
 行動観察の結果から、行動観察の観点や方法等について評価するとともに、観察から得られた情報をもとに課題設定を行う方法を学ぶ。
【第15回】
 まとめ
 発達障害児や病弱児の心理発達の実態を、諸検査や行動観察、聴き取りなどを通して実施した結果を指導計画に活かす方法を学ぶとともに、今後の課題を明らかにする。