Web Syllabus(講義概要)

平成29年度

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授業づくりと指導法研究 III (総合系) 向山 行雄
選択  2単位
【教職大学院】 17-1-1331-1957-12

1. 授業の概要(ねらい)

 授業は複数の教員によるティーム・ティーチングの形態で行う。
 「生活科」や「総合的な学習の時間」の創設の背景や教育の基礎理論を踏まえ、横断的・総合的な学習や探究的な学習、協同的な学習という視点をもった授業づくりの意義と方法を理解する。また、実習校や所属校での経験を基に実践可能な指導計画や指導案を立案することを通して、生活科や総合的な学習の時間の実践力を培う。

2.
授業の到達目標

 《A類学生》
  先進校や実習校の「生活科」「総合的な学習の時間」の授業の具体的な事例を手がかりにしながら、授業づくりに必要な要素を理解し、教職の意義を踏まえ実践的な指導計画や指導案を作成することを通して、実践的な能力の習得に努める。
 《B類学生》
  自身の所属する学校の「生活科」「総合的な学習の時間」の具体的な実践を手がかりにその成果と課題を分析し、教職の意義を踏まえ改善案を作成する。また、A類学生の作成した指導計画や指導案について「生活科」や「総合的な学習の時間」のねらいを踏まえながら適切に指導・助言する能力の習得に努める。

3.
成績評価の方法および基準

 課題として設定された事項の発表や討論の内容、指導計画や指導案、レポートなどを総合的に評価する。

4.
教科書・参考書

 テキスト
  特定のテキストは使用しない
 参考文献
  文部科学省『小学校学習指導要領』『小学校学習指導要領解説生活科編』
       『小学校学習指導要領解説総合的な学習の時間編』
       『中学校学習指導要領』『中学校学習指導要領解説総合的な学習の時間編』
       『今、求められる力を高める総合的な学習の時間の展開』
  中野 重人『生活科教育の理論と方法』
  稲垣 忠彦『総合学習を創る』 田村 学『「思考ツール」の授業』

5.
準備学修の内容

 ・実習校及び所属校の生活科や総合的な学習の時間の指導計画を収集する。
 ・生活科や総合的な学習の時間の授業づくりに関連する資料を調べたり、書籍を読んだりする。

6.
その他履修上の注意事項

 ・主体的に学び、深く追究する姿勢をもつこと
 ・A類学生は実習校、B類学生は所属校の指導計画や実践を基に議論するので、それらの資料収集をしておくこと

7.
各回の授業内容
【第1回】
 学校教育における『総合系』の意義や課題について、これまでの経験を基に討論する
【第2回】
 生活科や総合的な学習の時間の創設の背景とその理念について講義を聴き、学校や子どもの現状を踏まえながら討論する
【第3回】
 生活科や総合的な学習の時間の学習課題の立ち上げ方について、これまでの経験を踏まえて議論する
【第4回】
 「国際理解」という学習課題についての実践事例を手がかりに、その授業のあり方を議論する
【第5回】
 「福祉」という学習課題について実践事例を手がかりに、その授業のあり方を議論する
【第6回】
 「食育」という学習課題について実践事例を手がかりに、その授業のあり方を議論する
【第7回】
 「環境」という学習課題について実践事例を手がかりに、その授業のあり方を議論する
【第8回】
 「消費社会」という学習課題について実践事例を手がかりに、その授業のあり方を議論する
【第9回】
 日本生活科・総合的学習教育学会の全国大会での話題と当面の課題について議論する
【第10回】
 先進的に取り組んでいる学校の教師から生活科や総合的な学習の時間の実践事例の報告を聞き、討論する
【第11回】
 生活科や総合的な学習の時間の授業づくりのためのフィールドワークを行い、扱う教材の価値や在り方についてまとめる
【第12回】
 先進校の実践者(教師)から実践報告を聞き、教材や授業の展開についての留意点を考える
【第13回】
 A類学生は実習校の実践例を分析・検討し、新たな視点から指導計画を作成する
 B類学生はこれまでの経験を踏まえて、実践可能な指導計画を作成する
【第14回】
 A類学生、B類学生の作成した指導計画を報告し、授業づくりについて議論する
【第15回】
 生活科・総合的な学習の時間の授業の在り方についてまとめ、全員で討議する