Web Syllabus(講義概要)

平成29年度

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国語科教育法 I 橋本 和顕
教職  2単位
【教職】 17-1-1332-4226-03

1. 授業の概要(ねらい)

 中学校学習指導要領をもとにして、国語科教育の在り方を考える。「話すこと・聞くこと」「書くこと」「読むこと」の領域の中で、どのような教材があり、どのような学習活動が行われているのか、実際に様々な言語活動を体験しながら、国語科学習指導の基本を学ぶことにする。教材の何をどう扱うことで国語科の学習が成立するのか、具体的な教材をもとに検討していくことにする。
 小学校6年間の積み上げの上に中学校での基礎的・基本的な内容の確実な習得を目指し、各領域の指導事項を具体的な観点から指導の在り方を構築する授業を展開する。
 授業では、より具体的な内容で実践的なレベルでの取り組みを多様化して実の場として位置づくように参加型の授業を行う。

2.
授業の到達目標

 中学校学習指導要領で示されている国語科における各領域の指導事項を理解すること、ねらいを具体化して必要な言語活動を取り入れた模擬授業を行うことを目標とする。

3.
成績評価の方法および基準

 授業内での学習活動(30%)及び、授業内の提出物(40%)、授業の達成目標の達成度を課題レポート(30%)によって評価する。課題レポートのテーマ『中学校国語科授業の基本的な心得』など。

4.
教科書・参考書

 テキスト:『中学校学習指導要領解説書国語編』(文部科学省)
 参考文献:『中学校国語教科書第1~3学年』(光村図書出版)
 テキスト、参考文献等については、授業内で指示する他、適宜推奨図書を紹介したり、必要な資料を配布したりする。

5.
準備学修の内容

 ・国語科指導書を熟読して、系統表を作成したり、具体的な場面を想起して指導事項を理解すること
 ・教科書などを読み、新たな教材等に関心をもつこと
 ・ノート整理をして復習に役立てること

6.
その他履修上の注意事項

 現在の国語科の在り方を国語科解説書を通して理解するとともに、中学校での指導の在り方として基礎的・基本的な内容の確実な習得を生徒に身につけさせるために、どのような授業改善が求められているかを念頭に置いて授業に臨んでほしい。「書くこと」の多様化の実践を取り入れているので日頃より文章力向上に努めてほしい。なお、模擬授業の機会を増やして実践力をつけること。
 本授業は、教員免許取得の資格授業であり、授業相互の関連性や積み上げが必要なため、全15回の授業出席を基本とする。

7.
各回の授業内容
【第1回】
 中学校入門期の指導法 ・小学校6年間の積み上げにおける指導の在り方・中1教材から読み方の基礎・基本の学び・学習規律の徹底
【第2回】
 「読むこと」の系統性の具現化(1)
 ・物語を読み解く活動
【第3回】
 「読むこと」の系統性の具現化(2)
 ・文学的文章を読む活動
【第4回】
 「読むこと」の系統性の具現化(3)
 ・説明的文章の実践、指導法
【第5回】
 伝統的な言語文化の具現化
 ・古典に親しむ
【第6回】
 「書くこと」の系統性の具現化 ・書くことの基本 取材・構成・記述・推敲・交流の在り方・立場を決めて意見を述べる
【第7回】
 「話すこと・聞くこと」の系統性の具現化・話し方、聞き方、話し合い方の具現化・対話の実際 ・話し合いの実際・討議法によって論理的思考を考える
【第8回】
 「書写」の実際
 ・硬筆・毛筆の基本的な考え方・行書の基礎の実際
【第9回】
 学習指導案の書き方
 ・発問・反応予想・指導事項の組み立て
【第10回】
 中学校国語科模擬授業実践(1)文学教材の読み
 ・受講者による模擬授業実践・授業に対する意見交流と授業の見方、評価
【第11回】
 中学校国語科模擬授業実践(2)文学教材の読み
 ・受講者による模擬授業実践・授業に対する意見交流と授業の見方、評価
【第12回】
 中学校国語科模擬授業実践(3)説明文論説文教材の読み
 ・受講者による模擬授業実践・授業に対する意見交流と授業の見方、評価
【第13回】
 中学校国語科模擬授業実践(4)説明文論説文教材の読み
 ・受講者による模擬授業実践・授業に対する意見交流と授業の見方、評価
【第14回】
 読書指導の展開と活性化
 ・テーマ読書の推進
【第15回】
 学習指導要領で国語科教育法Ⅰを振り返る
 ・各領域のねらいをもとに基礎的・基本的な内容の具体的なイメージ理解