Web Syllabus(講義概要)

平成29年度

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教育社会学 谷村 英洋
選択必修  2単位
【教育文化】 17-1-1333-4504-01

1. 授業の概要(ねらい)

 教育は、社会のありようとどのように結びついているのか。当科目では、下記の3つのテーマを設けてこの問いに取り組んでいく。

 ①教育が人々を選抜し、社会の中に位置付けていくという働き
 ②個人が社会のルールや期待を受け取り、社会的存在へとかわっていくプロセス
 ③高等教育と社会の関わり

 履修者には 授業や文献の内容をもとに、自らあれこれ思索するという作業に積極的に取り組むよう求める。当科目はそのような思索を通して、「自明」「当たり前」とみなされがちな教育や学校という制度・営みを、クリティカルにとらえる洞察力を養うことを目的とする。
 ただし、当科目で提示する知識や考え方は、いずれも「すぐ役立つ」「実践的」等とは評し難いものである。履修するかどうか検討する際にはその点も踏まえてほしい。
 授業は講義を中心に構成するが、履修者数に応じて、適宜ディスカッションやグループワークを取り入れる。

2.
授業の到達目標

①教育の選抜・配分機能に関する的確な知識を示すこと、または基礎的事項の概略を記述することができる。
②社会化に関する的確な知識を示すこと、または基礎的事項の概略を記述することができる。
③大学教育の現代的な課題について、的確な知識を示すこと、または概略や意見を記述することができる。

3.
成績評価の方法および基準

試験 70%
平常点 30%
※平常点は授業内課題、授業外課題への取り組みに基づき計算する。

4.
教科書・参考書

教科書は指定しない。

5.
準備学修の内容

文献を読んだ上での参加や、文献の内容に対するコメントの作成・提出等を求めることがある。

6.
その他履修上の注意事項

授業参加者がともに「話し、聴き、読み、書く」ことを重視する。

7.
各回の授業内容
【第1回】
イントロダクション
【第2回】
近代学校の成立
【第3回】
選抜・配分と学校教育(1)学歴主義の日本的構造
【第4回】
選抜・配分と学校教育(2)戦後日本と学歴主義
【第5回】
現代日本の教育意識
【第6回】
社会化とアイデンティティ
【第7回】
家族と社会化・家庭教育
【第8回】
中間の振り返り
【第9回】
学校文化とジェンダー
【第10回】
逸脱
【第11回】
大学の誕生
【第12回】
日本の高等教育制度
【第13回】
大学教育のレリバンスと効用
【第14回】
社会の変容と大学の変容
【第15回】
全体の振り返りと試験