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授業の概要(ねらい) |
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我々はいま、社会の編成原理の転換する場面を生きている。この転換は、大きな歴史的スパンで捉えれば、近代(モダン)なるものから、後期近代(ポストモダン)なるものへの変容と関係が深いということができるだろう。 後期近代社会の編成原理については、研究の蓄積が膨大になされてきているが、社会学入門として本講義が目指すのは、まず我々が身近な生活で経験する様々な事柄が近代社会の中で成立している(そして、その多くは後期近代社会への転換の中で変質してきている)ことに気づき、理解することである。 社会学Ⅰでは消費・余暇にまつわる現象に焦点づけたが、社会学Ⅱは生産・労働に関わる現象を題材にしていく。ここではより切実な(生存にかかわるような)問題、たとえば、社会の中で人がどのように管理・統制されるのか、フリーターやニートといった問題と社会変容がどのような関係になっているのか、といった問題を考えていく。
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2. |
授業の到達目標 |
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生活のなかの身近な現象を社会の編成原理との関係で捉え、説明できる 働くことにまつわる問題の見取り図を自分なりに得ることができる
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3. |
成績評価の方法および基準 |
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平常点:リアクションペーパー 30% 試験:70%
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4. |
教科書・参考書 |
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大多和直樹 2014 『放課後の社会学』北樹出版
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5. |
準備学修の内容 |
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あらかじめ資料・文献を配付し、読んできていることを前提に議論を行うことがある 教科書を購入し授業に臨むこと
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6. |
その他履修上の注意事項 |
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授業中に意見を求めたときに進んで発言してくれる学生に多く参加してほしい 積極的な参加を期待する
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7. |
各回の授業内容 |
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【第1回】 | ガイダンス | 【第2回】 | 人はどのように管理統制されるのか(1)監獄の誕生 | 【第3回】 | 人はどのように管理統制されるのか(2)監視社会の新局面 | 【第4回】 | 人はどのように管理統制されるのか(3)工場の人員管理 | 【第5回】 | 人はどのように管理統制されるのか(4)コンビニの人員管理 | 【第6回】 | 人はどのように管理統制されるのか(5)自己管理する身体 | 【第7回】 | 新しい家族の形:恋愛と家族形成 | 【第8回】 | 新しい家族の形:ライフ・ワークバランス | 【第9回】 | 労働・教育・家庭の社会学(1)日本型雇用の成立と3領域の調和的関係 | 【第10回】 | 労働・教育・家庭の社会学(2)日本型雇用の崩壊と現代的問題 | 【第11回】 | フリーター問題の社会学(1)高卒無業者・若年フリーターを中心に | 【第12回】 | フリーター問題の社会学(2)中高年フリーターを中心に | 【第13回】 | 総括(1)近代社会の労働・生産様式とは何か | 【第14回】 | 総括(2)後期近代社会の労働・生産様式とは何か | 【第15回】 | まとめ |
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