Web Syllabus(講義概要)

平成29年度

ひとつ前のページへ戻る 教授名で検索

 
ビジネス社会と教育 居郷 至伸
選択  2単位
【教育文化】 17-1-1334-3767-02

1. 授業の概要(ねらい)

 みなさんにとって、「ビジネス」という言葉自体は日常的に聞いたり用いたりすることも少なくないだろう。この授業では、ビジネス社会を理解するうえでカギとなる諸要素や諸概念(たとえば「会社」や「法人」、「取引」や「契約」など)を理解しながら、ビジネス社会において教育が介在する役割や機能について学んでいく。具体的には、ビジネス社会を取り巻く世の中の動向(産業・経済、政治、教育・文化など)を把握しつつ、ビジネスの活動基盤としての組織、組織のなかの人間を通じて行われるビジネスの特徴を理解していく。そして、人間の営みとしてのビジネスに教育がいかなる役割を担っているのか、また、教育には何が期待されているのかを整理し、ビジネス社会における教育の意義や課題についても検討していこう。
 たとえば、ビジネスと教育という観点からコンビニエンス・ストアをみてみると、消費者として日常的に利用するコンビニとは違った特質をつかむことができるだろう。また、これまでビジネスとは疎遠であった世界にも、ビジネスの視点、思考、アプローチをとりいれる動きが活発にみられる。このような動きを示す事例を紹介しつつ、その事例における意義と課題を提示しておく。これらの内容を踏まえて、ビジネスを通じてできること、生活を豊かにし、活動を活性化し、社会に貢献する営みに教育ができることとは何か、受講生のみなさん自身の考えも適宜反映させながら論考していく。

2.
授業の到達目標

 ・ビジネスと教育の双方の営みの異同を踏まえた関連性を理解することができるようになる。
 ・ビジネス社会に関する身近な事例を踏まえて、ビジネスと教育の関係を理解することができる。
 ・営利活動と非営利活動の異同を踏まえて、ビジネスと教育の役割を理解することができる。

3.
成績評価の方法および基準

 平常点(授業内容に関する提出物の内容、事例検討での貢献度など)50% 期末テスト50%

4.
教科書・参考書

 テキストは用いないが、参考文献、資料は授業中に適宜提示する。

5.
準備学修の内容

 授業中に適宜指示する授業内容に関連したテーマに言及している新聞・雑誌記事等に予め目を通し、その内容の理解、論点となる箇所を把握しておくこと。

6.
その他履修上の注意事項

 この授業では各回でさまざまな具体例が出てきますが、授業全体を通じて相互に関連した内容となっています。また、授業内容を踏まえて積極的に発言を求めます。欠席や遅刻がないように努めてください。

7.
各回の授業内容
【第1回】
 イントロダクション
【第2回】
 ビジネス社会の特徴――諸概念の理解を踏まえて
【第3回】
 ビジネスと教育――その異同と連関
【第4回】
 ビジネスと教育――学校と企業の相違を踏まえて
【第5回】
 ビジネス社会における変化と教育の役割
【第6回】
 ビジネスと教育を取り巻く課題の探求――事例の紹介と検討
【第7回】
 ビジネスと教育を取り巻く課題の探求――検討を通した論点提起
【第8回】
 ビジネス社会の探求(1)――身近な事象に注目して
【第9回】
 ビジネス社会の探求(2)――グローバル経済に注目して
【第10回】
 ビジネス化する教育・教育化するビジネス
【第11回】
 ビジネス社会と働き方(1)働く「場」に注目して
【第12回】
 ビジネス社会と働き方(2)人工知能の進化と労働のゆくえ
【第13回】
 ビジネス社会を対象とした教育活動(1)交渉教育
【第14回】
 ビジネス社会を対象とした教育活動(2)ワークルール教育
【第15回】
 授業総括