Web Syllabus(講義概要)

平成29年度

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教育調査演習 II 居郷 至伸
選択  2単位
【教育文化】 17-1-1334-3767-08

1. 授業の概要(ねらい)

 本学八王子キャンパスをフィールドとした学生生活の様子を社会調査における質的調査の技法を用いて学生の生活実態の特徴を把握していきます。観察に相応しいリサーチ・クエスチョンの生成を踏まえつつ、学内施設の利用状況を観察し、各自でフィールドノーツを作成していきます。また、キャンパスを利用している学生へのインタビューも併せて実施します。これら質的調査の実践を通して得られたデータの意味を解釈し、問いとデータと考察の関連性を検討したうえで、最終的に実習の内容を報告書の形にまとめます。

2.
授業の到達目標

 ・質的調査の特徴について強みと限界が理解できるようになる。 
 ・質的調査に適した問いおよび仮説の生成とはなにかを説明することができる。
 ・参与観察やインタビューといったフィールドワークの手法を用いた調査を行うことができる。
 ・調査を通して得られたデータを適切に分析・考察することができる。
 ・調査内容を報告書の形にまとめることができる。

3.
成績評価の方法および基準

 ・演習に対する取り組み(30%)
 ・フィールドノーツ・インタビュー記録の内容・提出状況(30%)
 ・最終レポート(40%)

4.
教科書・参考書

 演習内で適宜提示します。

5.
準備学修の内容

 フィールドワークに関連するリサーチ・クエスチョンの設定、フィールドノーツの整理、コーディングなどを用いた処理など、授業内で実施する演習に向けた下準備が必要となります。毎回の演習で行ったことの復習を踏まえ、授業外の時間帯におけるフィールドワークも状況に応じて行うこともあります。

6.
その他履修上の注意事項

 フィールドワークの実践の積み重ね(フィールドノーツの継続的な作成)を必要としますので、積極的な参加を特に求めます。進捗状況によっては授業外でフォローすることもありますので、集中して演習に臨むことを期待します。

7.
各回の授業内容
【第1回】
 オリエンテーション
【第2回】
 実習に向けて―質的調査と量的調査の違い
【第3回】
 実習に向けて―質的調査を用いた事例の紹介
【第4回】
 学内フィールドワーク(1)観察とは?
【第5回】
 学内フィールドワーク(2)リサーチクエスチョンの設定
【第6回】
 学内フィールドワーク(3)観察方法の違いを踏まえて
【第7回】
 フィールドノーツの整理
【第8回】
 フィールドワークとインタビュー
【第9回】
 インタビュー調査の実施(1)何を聞き取るか?
【第10回】
 インタビュー調査の実施(2)調査内容の整理
【第11回】
 調査内容の整理・分析・考察(1)データと意味解釈
【第12回】
 調査内容の整理・分析・考察(2)質的調査における実証
【第13回】
 発表と相互批評
【第14回】
 調査の成果と報告書の作成
【第15回】
 最終成果を踏まえた授業総括