Web Syllabus(講義概要)

平成29年度

ひとつ前のページへ戻る 教授名で検索

 
日本史特殊講義3C- I 深谷 幸治
選択必修  2単位
【史】 17-1-1340-1602-14

1. 授業の概要(ねらい)

 この日本史特殊講義3C-Ⅰの授業は、担当教員の専攻する時代が中世後期から近世前期にかけての時期であるため、その時代のものを中心として、その前後の時期も含めたさまざまな歴史的人物・事象などのテーマを時間ごとに決めて講義していくものとする。
 受講学生の興味や、将来的に卒業論文などで専攻するテーマの希望は多岐にわたるものであろうから、それに対応できるよう、講義内容も一定のものに限らず、いろいろな事象等を取り上げて話していくようにしたい。また歴史的なそれ以外にも、歴史学に関連する周辺諸学である地理・民俗・宗教・古典文学等に関わる題材も広く扱っていきたいと考えている。

2.
授業の到達目標

 複数のテーマを取り上げていくことにより、受講希望学生の多様な興味に可能な限り応えると共に、そうすることによって学生の学修意欲を向上させ、日本中世史とその周辺諸学に関する知識・知見を高めてもらうことを目的とする。また本授業によって得られた知識を、将来的に学生自身が、演習や卒業論文など専門とする分野の学修に生かしていくことができるようになることを目指す。

3.
成績評価の方法および基準

 出席は成績評価の前提となる必要条件である。それを満たした上で、前期授業の最後に実施する試験の解答内容を勘案して、成績を評価する。

4.
教科書・参考書

 講義内容は上記のごとく非常に多様なものとなるため、特定のテキストは使用しない。必要な情報は、担当教員が毎時間プリントを作成し、それを学生に配布する。

5.
準備学修の内容

 内容が多様であるということは、それだけ複雑かつ広がりのある中身を持った講義ということになるので、聴講を希望する学生は、ある程度の中世史や関連諸学の基礎知識を備えていることが期待される。さまざまな関連書籍を授業前にも後にも濫読してもらいたい。

6.
その他履修上の注意事項

 日本中世史が主体ではあるが、それを専攻希望する学生だけではなく、いろいろいな分野の学生に積極的な参加を期待する。
 なお下の授業内容はあくまで予定であり、状況によっては変更されることがあるので、承知しておいてもらいたい。

7.
各回の授業内容
【第1回】
 ガイダンス。この授業の方針や題材についての説明。基本的には上の通りなので、初回から講義をしていきたい。1回目の講義テーマは中世の人々の生活に関するもの。
【第2回】
 国人・国衆について。
【第3回】
 中世の寺社巡礼のあり方。人々はどこをどう回ったのか。
【第4回】
 現存する城郭12天守に関するテーマ。
【第5回】
 守護のいる場所、そこは国府とどう関わるのか。
【第6回】
 中世の地震被害とその復興。
【第7回】
 戦国大名の養子政策。養子とは政治的にどう使われたか。
【第8回】
 中世の旅行者たち。鎌倉と京都、あるいは京都と各地方。
【第9回】
 中世の女性のありよう。
【第10回】
 日記を書くということ。
【第11回】
 中世の文学について。
【第12回】
 中世人と借金の関係。
【第13回】
 東国と西国、その1。古代から中世にかけて、両地域はどう関わったか。
【第14回】
 東国と西国、その2。中世から近世にかけて。
【第15回】
 以上のまとめと試験。