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授業の概要(ねらい) |
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この日本史特殊講義3C-Ⅱの授業は、前期のそれと同様に、担当教員の専攻する時代である中世後期から近世前期の時代のテーマを中心としつつ、その前後の時代や、あるいは歴史学の周辺諸学と言ってよい地理・民俗・宗教・古典文学などのテーマにも言及していくものとする。 講義の内容は特定のテーマのみに限定することなく、広くいろいろなものを扱っていくこととする。
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2. |
授業の到達目標 |
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時間ごとにさまざまなテーマを取り上げていくことにより、学生の多様な興味に応えると共に、それにより学生自身の学修意欲を増大させ、知識・知見を深めていってもらうことを目標とする。さらにそれによって将来的に学生が専攻する演習や卒業論文などにその知識を生かしていくことができるようにする。
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3. |
成績評価の方法および基準 |
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出席は成績評価の前提となる必要条件である。それを満たした上で、後期授業の最後に実施する試験の解答内容を勘案して、成績を評価する。
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4. |
教科書・参考書 |
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講義の内容は上のように非常に多様なものとなるため、特定のテキストは使用しない。必要な情報は担当教員が毎回プリントを作成し、それを学生に配布する。
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5. |
準備学修の内容 |
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多様であるということは、それだけ複雑かつ広範な内容を持つということでもあるので、受講を希望する学生は多くの知識・知見を持っていることが期待される。さまざまな関連書籍を授業前にも後にも濫読してほしい。
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6. |
その他履修上の注意事項 |
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中世・近世史に限らず、いろいろな専攻分野の学生の参加を期待したい。 なお下の授業内容はあくまで予定であり、状況によって変更されることもあるので、承知しておいてもらいたい。
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7. |
各回の授業内容 |
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【第1回】 | 授業の進め方や方針は前期と同じなので、初回から講義していく。この1回目は人間とゲームの関係性。古代メソポタミアから既にゲームは存在した。日本ではどうか。 | 【第2回】 | 近江商人について。彼らはなぜ日本を代表する商業集団となり得たのか。 | 【第3回】 | 朝鮮通信使。中世の通交、近世の通交。 | 【第4回】 | 姻戚の力。天皇家・将軍家・大名家の姻戚はどのような政治力を持つことができたか。それはなぜなのか。 | 【第5回】 | 鉄砲伝来。その歴史的影響、技術的問題。 | 【第6回】 | 元亀の争乱。元亀年間とはどのような時期であったか。 | 【第7回】 | 元亀の起請文。前回の講義を受けて、元亀年間に作成された起請文の意味、それが当時どのような重さを持ったのかをさらに展開。 | 【第8回】 | 枡について。中世の枡はどのようなものであったか。 | 【第9回】 | 武家の本家と分家。両者の関係性。 | 【第10回】 | 改易大名。改易の理由、その後の状況。 | 【第11回】 | 石山本願寺について。大名としての寺院。 | 【第12回】 | 贈与と負担。民俗学的テーマ、同時に歴史学的テーマ。 | 【第13回】 | 徳川御三家について。その存在理由と実際の歴史的な動き。 | 【第14回】 | 安土城。どのような特徴を持つのか、その歴史的な意義は。 | 【第15回】 | 以上のまとめと試験。 |
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