Web Syllabus(講義概要)

平成29年度

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日本史特殊講義1C- II 相澤 央
選択必修  2単位
【史】 17-1-1340-3757-11

1. 授業の概要(ねらい)

 木簡・墨書土器・漆紙文書などの出土文字資料を活用した古代政治社会史です。これまでの文献史料に基づく研究成果を踏まえたうえで、出土文字資料を、その資料としての特徴に注意しながら検討することによって、新たにどのようなことが明らかになったのか。具体的に出土文字資料の分析を解説しながら授業します。秋期は、古代の税制、交通制度、農業経営など、個別のテーマに沿って論じます。

2.
授業の到達目標

 ①古代の政治や地域社会の諸相の実態について理解する。
 ②授業の中で特に興味をもったテーマについて、参考文献を読むなどして理解を深め、自分なりの考えを持ちレポートにまとめる。

3.
成績評価の方法および基準

 各回の授業内容についての感想と質問(30%)と秋期授業終了時に提出する4,000字程度のレポート(70%)で評価します。

4.
教科書・参考書

 テキスト:使用しません。毎回授業レジュメを配布します。
 参考文献:木簡学会編『木簡から古代がみえる』(岩波新書2010年)、平川南『古代地方木簡の研究』(吉川弘文館2003年)など

5.
準備学修の内容

 関心をもって積極的に授業に臨み、復習をしっかり行ってください。また、特に興味をもったテーマに関わる参考文献を読み、自分なりの考えをもてるように学習してください。

6.
その他履修上の注意事項

 当然のことですが私語厳禁。ひどい場合は退室させます。毎回、授業内容についての感想・質問を提出してもらいます。なお、7の授業計画は、進行状況により変更することがあります。

7.
各回の授業内容
【第1回】
 授業の内容、進め方などについてのガイダンス
【第2回】
 出土文字資料概論
【第3回】
 出土文字資料からみた古代の税制①税物の調達から運送まで
【第4回】
 出土文字資料からみた古代の税制②出挙運営の実態
【第5回】
 出土文字資料からみた古代の交通①古代の駅家と駅路
【第6回】
 出土文字資料からみた古代の交通②過所木簡
【第7回】
 出土文字資料からみた古代の交通③末端の情報伝達
【第8回】
 出土文字資料からみた古代の交通④古代の港湾施設
【第9回】
 出土文字資料からみた古代の農業①種子札と古代の稲作
【第10回】
 出土文字資料からみた古代の農業②賃租と木簡
【第11回】
 出土文字資料からみた古代の農業③田起こし労働と人々の動員
【第12回】
 出土文字資料からみた古代の農業④里刀自と田植え労働
【第13回】
 出土文字資料からみた古代の信仰①古代の内神信仰
【第14回】
 出土文字資料からみた古代の信仰②地方社会における国家仏教
【第15回】
 出土文字資料からみた中世の信仰①鎌倉時代のまじない札