Web Syllabus(講義概要)

平成29年度

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史学概論 I 能勢 和宏
必修  2単位
【史】 17-1-1340-4225-03

1. 授業の概要(ねらい)

 歴史小説や大河ドラマを通して描かれる歴史や、中学・高校での暗記科目としての歴史と、学問として歴史を扱うことには違いがある。では歴史学とはどのような学問なのだろうか。この問題について考えることが本授業の目的である。
 本授業の構成は大きく3つにわけられる。
 1)歴史学ではどのような方法を用いて歴史を描いているのか。史料発掘、史料読解、史料批判という基本的な作業を説明する。
 2)歴史の時代区分(古代、中世、近世、近代、現代)はどのように生まれたのか。時代区分という問題を通して、歴史学における問題意識の重要性について説明する。
 3)歴史に関する創作作品に価値は無いのだろうか。アニメ作品における歴史の描かれ方を検討する。

2.
授業の到達目標

 ①歴史学の学問的特徴について説明できるようになる。
 ②歴史に関する知識を身につけるだけではなく、主体的に歴史に関わる問題を発見し、考察する姿勢を身につける。

3.
成績評価の方法および基準

 中間レポート(40%)、学期末試験(60%)

4.
教科書・参考書

 参考文献:小田中直樹『歴史学ってなんだ?』PHP新書、2004年
 各テーマについての参考文献は授業中に紹介する。

5.
準備学修の内容

 扱う時代、地域は多岐に渡るため、事前に1年次に受講した概説の授業の復習を行う。もしくは高校世界史教科書を読み返しておく。

6.
その他履修上の注意事項

 授業の妨げとなるような行為を行った場合、授業への出席を禁じる。

7.
各回の授業内容
【第1回】
 ガイダンスとアンケート
【第2回】
 「歴史」と「歴史学」の区別
【第3回】
 歴史学で用いられる史料とは何か
【第4回】
 歴史学における一次史料の扱い方
【第5回】
 一次史料を実際に読んでみる
【第6回】
 中間レポートの解説
【第7回】
 問題意識とは何か
【第8回】
 時代区分の意義と問題(古代)
【第9回】
 時代区分の意義と問題(中世)
【第10回】
 時代区分の意義と問題(近世)
【第11回】
 時代区分の意義と問題(近現代)
【第12回】
 アニメにおける歴史の描かれ方(映画『アラジン』)
【第13回】
 アニメにおける歴史の描かれ方(映画『もののけ姫』)
【第14回】
 アニメにおける歴史の描かれ方(映画『平成狸合戦ぽんぽこ』)
【第15回】
 まとめと期末試験