Web Syllabus(講義概要)

平成29年度

ひとつ前のページへ戻る 教授名で検索

 
外国史 II 澁谷 由里
【Ⅲ】  2単位
【Ⅲ 歴史と文化を学ぶ】 17-1-1340-4424-02

1. 授業の概要(ねらい)

 「中華人民共和国の歴史」2
 春学期の内容を受けて、プロレタリア文化大革命(「文革」)のはじまり(1966年)からおわり(1976年)までを中心にして学び、その後の鄧小平時代と改革開放路線なども展望したうえで、現在の中国の政治や経済、日本との関係にも直結する問題を考察していきます。

2.
授業の到達目標

 1、中華人民共和国の歴史のうち1960年代なかばから1990年代までについて、基本的な知識が持てるようになる。
 2、ソ連(ロシア)・アメリカ・日本などとの外交関係の変化と現在への影響について、理解できるようになる。

3.
成績評価の方法および基準

 複数回の小テスト(計)60%、中間テスト20%、最終テスト20%

4.
教科書・参考書

 テキスト:天児慧『中華人民共和国史 新版』(岩波新書、2013年。初版は1999年)
 参考文献:毛里和子『日中関係―戦後から新時代へ―』(岩波新書、2006年)
      毛里和子『中国政治―習近平時代を読み解く―』(山川出版社、2016年)
      天児慧『鄧小平―「富強中国」への模索―』(岩波書店、1996年)

5.
準備学修の内容

 テキスト後半(第3章から第5章まで)について、1章あたり5−6回ずつ精読していきます。該当する章を必ず予習し、授業で習った部分については復習しておいてください。

6.
その他履修上の注意事項

 授業中の私語、無断での出入りはやめてください。授業内テストが多いので、遅刻・欠席が多いとその分の得点(評価)はつきません。また30分以上の遅刻や履修態度不良の場合には、厳重に注意します。

7.
各回の授業内容
【第1回】
 ガイダンス、テキスト第2章「中国独自の社会主義建設の挑戦と挫折」
5、彭徳懐事件と大挫折
【第2回】
 テキスト第3章「プロレタリア文化大革命」
 1、経済調整と毛沢東の危機意識
【第3回】
 テキスト第3章「プロレタリア文化大革命」
 2、反撃に向けての毛の戦略と体制作り
【第4回】
 テキスト第3章「プロレタリア文化大革命」
 3、紅衛兵と劉少奇・鄧小平の失脚
【第5回】
 テキスト第3章「プロレタリア文化大革命」
 4、毛の理念・野心、フラストレーション社会との共鳴
【第6回】
 テキスト第3章「プロレタリア文化大革命」
 5、コミューン建設の挫折・混乱
【第7回】
 テキスト第3章「プロレタリア文化大革命」
 6、国際危機意識の高まりと秩序の回復、中間テストの説明
【第8回】
 中間テスト、テキスト第4章「曲折する近代化への転換」
 1、謎の林彪事件
【第9回】
 テキスト第4章「曲折する近代化への転換」
 2、外交路線の転換と近代化建設の提唱
【第10回】
 テキスト第4章「曲折する近代化への転換」
 3、周恩来・鄧小平対「四人組」
【第11回】
 テキスト第4章「曲折する近代化への転換」
 4、第一次天安門事件と毛沢東の死
【第12回】
 テキスト第4章「曲折する近代化への転換」
 5、「過渡期」としての華国鋒体制と鄧小平の復活
【第13回】
 テキスト第4章「曲折する近代化への転換」
 6、中共11期3中全会
【第14回】
 改革開放路線と第二次天安門事件(第5章の概略)、最終テストの説明
【第15回】
 まとめと最終テスト