Web Syllabus(講義概要)

平成29年度

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社会制度論 神山 英紀
選択  2単位
【社会】 17-1-1350-0156-06

1. 授業の概要(ねらい)

 結婚制度、介護保険制度、都道府県制度等々の「社会制度」は、社会学が撤退を許されない研究対象の1つである。この講義では、社会学のこれまでの蓄積を重視しながらも、隣接分野で活用されている概念やモデルも柔軟に取り込み、「制度」への一般的で有効な社会学的アプローチの確立を目指す。また、現実社会の諸側面にそれを適用し、現代社会の課題に応えることを試みる。そのような流れの中で、現在活用されている重要な理論やモデルや概念のいくつか、注目されている論点等を、新聞記事やVTRなども利用しつつ、紹介してゆきたい。今年度は、とくに、社会計画論、社会指標論、政策評価論、非協力/協力ゲーム理論の紹介に重点を置きたい。

2.
授業の到達目標

 テレビや新聞などで知る社会制度に関するニュース・記事について、受講する前よりも多くの関心を払い、独自性のある視点から的確で深い批評ができるようになること。自身の置かれた状況を改善するために、新たな制度を案出する発想を持てるようになること。

3.
成績評価の方法および基準

 講義期間中、不定期に5回程度、質問に回答してもらう形で出席調査を実施し、その“平常点”を合わせた点数を気本い成績評価を行う予定。(開講時にさらに詳しく述べる。)

4.
教科書・参考書

 参考文献 日本数理社会学会監修・土場学編2004『社会を<モデル>でみる』勁草書房
 参考文献 盛山和夫1995『制度論の構図』創文社

5.
準備学修の内容

 ・関連文献を読むこと。授業中に紹介された部分だけでなく、それ以外のところも主体的に読み進めてください。
 ・授業で紹介された理論やモデルを日常の社会生活に適用して考えてみてください。

6.
その他履修上の注意事項

 いわずもがなのことですが、毎回講義に遅刻せずに出席し、時間中は静粛にしてください。

7.
各回の授業内容
【第1回】
 社会学における制度研究の現状を知る
【第2回】
 社会計画論(1) 主に経済計画について学ぶ
【第3回】
 社会計画論(2) 主に国土計画について学ぶ
【第4回】
 社会指標論(1) 1970年代に作成された社会指標について学ぶ 
【第5回】
 社会指標論(2) 人間開発指数等について学ぶ
【第6回】
 社会指標論(3) いわゆる「豊かさ指標」の問題点について考える
【第7回】
 政策評価論(1) 経済学的発想に基づく政策評価方法について学ぶ
【第8回】
 政策評価論(2) 経営学的発想に基づく政策評価方法について学ぶ
【第9回】
 政策評価論(3) 社会心理学的発想に基づく政策評価方法について学ぶ
【第10回】
 期待利得と期待効用 期待効用の最大化という行動基準について学ぶ
【第11回】
 非協力ゲームのモデル(1) ゲームの基本概念等について学ぶ
【第12回】
 非協力ゲームのモデル(2) 混合戦略の概念等について学ぶ
【第13回】
 協力ゲームのモデル(1) 提携の概念等について学ぶ
【第14回】
 協力ゲームのモデル(2) コアの概念等について学ぶ
【第15回】
 意思決定モデルから社会制度の分析へ 提携概念と制度との関連を論じる
 (上記内容は変更の可能性があります。)