【第1回】 |
実際の調査例(1):小規模に行われた実際の社会調査(「文京区住民を対象とする社会的公正観についての調査」)について,企画,ワーディング,サンプリング,実査といった一連の流れを追体験し,社会調査について,そしてこれから何を学ぶべきかについて,大まかなイメージを持つ。 |
【第2回】 |
実際の調査例(2):前回に引き続き,コーディングや分析,報告書作成といった一連の流れを追体験し,社会調査について,そしてこれから何を学ぶべきかについて,大まかなイメージを持つ。 |
【第3回】 |
社会調査の目的と意義(1):現代社会を特徴づける活動としての社会調査,そして,世論調査・市場調査・学術調査等として実施される社会調査について知る。 |
【第4回】 |
社会調査の目的と意義(2):社会調査のデータが実際にどう使われるのか,記述と説明の単純な例をみる。また,社会調査の定義を知り,そこから社会調査の意義を把握する。 |
【第5回】 |
調査倫理:ASA社会調査倫理綱領や,実際の社会調査の「調査員の手引」などを素材に,調査倫理について学ぶ。いわゆる「調査公害」について,調査者の社会的責任についても講義する。 |
【第6回】 |
量的調査:量的調査と質的調査の区分について,統計的研究と事例研究という区分と関連付けながら考察を述べる。量的調査とよばれる社会調査の例を示す。あわせて,ネット上で公的統計などのデータを容易に入手できることを教える。 |
【第7回】 |
質的調査:質的調査の例をいくつか示す。ネットによる新聞記事検索などを行ってみせ,質的と思われるデータが量的に扱える場合もあることを示す。 |
【第8回】 |
クロス集計(1):例えば社会調査史における分析技法の発達を理解するには,現代のデータ分析法の一端は知っておく必要がある。そのような観点等からクロス集計について学ぶ。まず,作業を行いながら,クロス集計を単純集計と比較して理解する。 |
【第9回】 |
クロス集計(2):仮説を確かめる方法としてのクロス集計を知り,クロス表に比率(%)を示すときの原則を理解する。「変数間の独立」の意味や関連の測度を学ぶ。 |
【第10回】 |
クロス集計(3):エラボレーションについて概略を知る。 |
【第11回】 |
クロス集計(4):χ2値について学ぶ。χ2検定についてその考え方を知る。 |
【第12回】 |
社会調査史(1):世界および日本における社会調査史を学ぶ。とくに,大きな足跡を残した,ブース・ラザースフェルド・安田三郎の3名については,その業績も概観する。まず,ブースの「ロンドン調査」に焦点をあて,その前後の出来事についても時代背景とともに知る。 |
【第13回】 |
社会調査史(2):ラザースフェルドの「アメリカ大統領選挙についての意見形成プロセスの研究」に焦点をあて,その前後の出来事―たとえば,ギャラップによる割当抽出法の導入など―含め紹介する。 |
【第14回】 |
社会調査史(3):安田三郎の社会移動に関する業績に注目して紹介し,さらに,その前後の調査史もみる。すなわち,村落調査やいわゆる「安田=見田論争」等。 |
【第15回】 |
「社会調査の基本的事項」についての補足とまとめ |