Web Syllabus(講義概要)

平成29年度

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社会学フィールド調査法 佐藤 斉華
選択必修  2単位
【社会】 17-1-1350-0251-04

1. 授業の概要(ねらい)

 この授業は、社会調査の重要な技法の一つであるフィールドワークとは何かについての基礎的理解を形成し、それを実践するための前提となる知識・態度・スキルを形成することをめざすものである。フィールドワークの入門書とフィールドワークの研究成果である民族誌をあわせて読み込み、フィールドワークの基礎知識を獲得するとともに、フィールドワークにおいて用いられる個々の調査法(参与観察やインタビュー)の実践練習を適宜授業内に採り入れて、実際的な調査技術の習得もはかっていく。
 質的調査の代表的技法であり、社会認識の不可欠のツールとして今日広く利用されているフィールドワークを学ぶことは、単に一つの調査法を知ることにとどまらない、社会を見る新たな眼を獲得することにもつながっていくだろう。

2.
授業の到達目標

 フィールドワークという調査方法についての基礎的理解を形成する。後期授業「社会学フィールドワーク」でフィールドワークを実習するための準備をととのえる。

3.
成績評価の方法および基準

 出席は単位修得の前提である。授業への参加(25%)、授業中の発表(20%)、実習課題(20%)、民族誌レポート(20%)、および期末に提出してもらう模擬フィールドワーク計画書(15%)を総合して評価する。

4.
教科書・参考書

 教科書:佐藤 郁哉『フィールドワーク(増補改訂版)』新曜社、2006年。
 参考書:佐藤 斉華『彼女達との会話:ネパール・ヨルモ社会におけるライフ/ストーリーの人類学』三元社、2015年。

5.
準備学修の内容

 毎回授業でとりあげる教科書の箇所について予め読みこみ、授業内でのディスカッションに備える。担当したテキスト箇所の発表を準備する。授業内で行う実習ごとにレポートをまとめて提出する。民族誌レポートをまとめる。模擬フィールドワーク計画書を作成する。

6.
その他履修上の注意事項

 履修者多数の場合は選抜を行う可能性もあるので、履修希望者は第一回目の授業に必ず出席し、履修許可を得ること。

7.
各回の授業内容
【第1回】
 イントロダクション(1):フィールドワークとは?
【第2回】
 イントロダクション(2):フィールドワークの歴史
【第3回】
 フィールドワーク入門書を読む(1)
【第4回】
 フィールドワーク入門書を読む(2)
【第5回】
 フィールドワーク実践練習(1):構造化されたインタビュー
【第6回】
 フィールドワーク入門書を読む(3)
【第7回】
 フィールドワーク実践練習(2):参与観察
【第8回】
 フィールドワーク入門書を読む(4)
【第9回】
 フィールドワーク実践練習(3):自由なインタビュー
【第10回】
 フィールドワーク入門書を読む(5)
【第11回】
 フィールドワーク入門書を読む(6)
【第12回】
 民族誌を読む(1)
【第13回】
 民族誌を読む(2)
【第14回】
 民族誌を読む(3)
【第15回】
 フィールドワークの実践に向けて:後期授業への橋渡し