Web Syllabus(講義概要)

平成29年度

ひとつ前のページへ戻る 教授名で検索

 
社会学 I 藤本 龍児
【Ⅳ】  2単位
【Ⅳ 社会と経済のしくみを学ぶ】 17-1-1350-3249-04

1. 授業の概要(ねらい)

 社会学を学ぶ意義はどこにあるのでしょうか?
 社会学は、政治学、経済学、法学などと同様に「社会科学」のうちの一つです。社会学の意義を原理的に理解するには、社会科学について理解しておかなくてはなりません。
 本講義では、社会思想史の観点から、特に近代社会に焦点をあて、社会科学の成立や意義を論じます。そうすることで、社会学や社会科学の役割を確認するとともに、それらの問題点や課題を明らかにします。

2.
授業の到達目標

・社会科学を歴史的観点から理解し、成立の背景を理解する。
・社会科学を近代社会のなかに位置づけ、その意義を理解する。
・社会学を社会科学の一つとして位置づけ、その特徴を説明できる。

3.
成績評価の方法および基準

・原則として8割以上の出席を前提とする。
・適宜おこなう感想文の提出を必須とする。
・試験で講義内容とテキストにかんする理解度を問う。
・以上に授業態度をくわえ、総合的に判断して成績評価をおこなう。

4.
教科書・参考書

 藤本龍児『アメリカの公共宗教:多元社会における精神性』NTT出版、2009年。
 他の参考文献は、講義中に紹介する。

5.
準備学修の内容

 この講義には、特別な前提知識は必要ありません。
 

6.
その他履修上の注意事項

 この講義だけで一つのまとまりをもっていますが、続けて社会学Ⅱを履修することが望ましい。
 講義は以下のような内容を計画しています。ただし、受講者の理解や関心に応じて柔軟に改変していきます。

7.
各回の授業内容
【第1回】
はじめに:社会思想史から見る社会科学
【第2回】
古代における「社会」:プラトン、アリストテレス
【第3回】
中世における「社会」:アウグスティヌス、アクィナス
【第4回】
ルネッサンス(近代社会の準備):人間中心主義の勃興
【第5回】
宗教改革(世俗社会の自律):ルター、カルヴァン
【第6回】
科学革命(自然科学の発生):デカルト
【第7回】
市民革命(民主社会の準備)①ホッブス
【第8回】
市民革命(民主社会の準備)②ロック
【第9回】
市民革命(民主社会の準備)③ルソー
【第10回】
ウェストファリア条約(主権国家の登場):グロティウス
【第11回】
産業革命(市場社会の展開)①アダム・スミス
【第12回】
産業革命(市場社会の展開)②マルクス
【第13回】
第一次世界大戦(現代社会の形成):西欧中心主義の崩壊
【第14回】
ヨーロッパの近代化と合理化:ウェーバー
【第15回】
まとめ