Web Syllabus(講義概要)

平成29年度

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実験心理学研究法 II 實吉 綾子
選択  2単位
【心理】 17-1-1360-1762-02

1. 授業の概要(ねらい)

 心理学はヒトの心の働きを客観的なデータに基づいて解明しようとする学問である。しかしヒトの心は長さや重さのように簡単に測定することはできない。そのため実験心理学では、ヒトの心を測るために様々な工夫をこらした手法が用いられてきた。この授業では、主に基礎心理学の分野において用いられる実験計画法、実験研究法について実践的に学ぶことを目的とする。特にパーソナルコンピュータを用いた実験刺激の作成や、実験プログラムの作成方法などを幅広く学ぶ。

2.
授業の到達目標

 実験心理学の研究手法についての理解を深め、自分自身で心理学実験を計画、実施するための基本的な知識と技術を身につけることを目標とする。
 実験プログラムを0から作り上げるのではなく、お手本となる実験プログラムを自分で解読し、変更することができるようになることを目標とする。

3.
成績評価の方法および基準

 出席状況と課題提出状況によって評価する。

4.
教科書・参考書

 『フリーソフト「R」ではじめる 心理学統計入門』、実吉綾子、技術評論社

5.
準備学修の内容

 授業で学んだ内容を自らの手で何度も確認する事が、技術修得のためには重要である。復習のために、自宅でも利用できるソフトを用いる予定である。

6.
その他履修上の注意事項

 実験者となって実験を実施するには、自らが主体的に動かなければ始まらない。この授業は、受動的に何かを教わるのではなく、積極的に実験技術を習得しようという気持ちで出席することが重要である。特別にコンピュータの知識が必要ではないが、苦手意識を持たずに素直に取り組んでもらいたい。特殊実験演習において実験を行うものはぜひ受講して欲しい。

7.
各回の授業内容
【第1回】
 オリエンテーション:心理学における実験について
【第2回】
 実験心理学についての概要を学ぶ
【第3回】
 実験刺激の作り方を学ぶ:視覚刺激
【第4回】
 実験刺激の作り方を学ぶ:聴覚刺激
【第5回】
 実験刺激の作り方を学ぶ:その他の刺激
【第6回】
 実験プログラミングの基礎を学ぶ:プログラム作成の基礎知識
【第7回】
 実験プログラミングの基礎を学ぶ:刺激の呈示と反応の取得
【第8回】
 実験プログラミングの基礎を学ぶ:実験の実施とデータ取得
【第9回】
 実験計画の立て方を学ぶ
【第10回】
 実験計画から具体的な実験を組み立てる方法を学ぶ
【第11回】
 実験プログラムを作成する:パーツの作成
【第12回】
 実験プログラムを作成する:全体の完成
【第13回】
 実験実施の流れを学ぶ
【第14回】
 実験データの分析方法を学ぶ
【第15回】
 全体のまとめ