Web Syllabus(講義概要)

平成29年度

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心理統計学 II 橋本 貴充
必修  2単位
【心理】 17-1-1360-3271-07

1. 授業の概要(ねらい)

 手元にあるデータをどのように表現し、他者に伝えるかについては、春期で学習したはずである。この授業では、手元にあるデータから、同じ母集団から発生されたと思われる、いまだ観測されないデータ全体について推論する方法を学ぶ。こう書くと難しいようだが、授業では、常に現実のデータに基づいて、具体的な手続きや解釈の仕方を後述する。すなわち、心理学でよく使われる、カイ二乗検定、t検定、分散分析について解説する。

2.
授業の到達目標

 知識:心理学でよく用いられる推測統計学の手法について、問題点を理解し、適切な手法を選択できる。
 態度:心理学でよく用いられる推測統計学の手法を使用するにあたり、注意すべき点などを積極的に発見し議論できる。
 技能:教科書等を参照しながら、心理学のデータに適した推測統計学の手法を選択し、結果を適切に記述できる。

3.
成績評価の方法および基準

 期末試験(80%)、平常点(20%)
 期末試験では知識と技能についての目標到達度を評価する。
 態度についての目標到達度は、リアクションペーパー(授業時間外にLMSで提出)等で評価する。

4.
教科書・参考書

 教科書:
 (1) 川端 一光・荘島 宏二郎(2014)『心理学のための統計学入門』誠信書房
 (2) 橋本 貴充・荘島 宏二郎(2016)『実験心理学のための統計学』誠信書房(9月末入荷予定)
 参考書:村井 潤一郎(2013)『はじめてのR』北大路書房

5.
準備学修の内容

 統計学を理解するために予習復習をすることが望ましい。
 この授業で扱う手法を実際に実行する方法までは説明しない。各自、参考書を見て自習されたい。

6.
その他履修上の注意事項

 この授業の第2回から第6回までは、トランプを用いた確率の実習を行う。各自トランプを1セット購入し毎回持参されたい。
 統計学は積み重ねが大事である。欠席すると理解が追いつかない可能性が高くなる。なるべく毎回出席すること。

7.
各回の授業内容
【第1回】
 導入
【第2回】
 不偏分散 (教科書(1) 第5章、特にp.69-77)
【第3回】
 標準誤差 (教科書(1) 第5章、特にp.73-74)
【第4回】
 統計的仮説検定
【第5回】
 カイ二乗検定 (教科書(1) 第7章 p.104-110)
【第6回】
 信頼区間
【第7回】
 対応のあるt検定 (教科書(2) 第1章)
【第8回】
 対応のないt検定 (教科書(2) 第2章)
【第9回】
 参加者間1要因分散分析 (教科書(2) 第3章 p.37まで)
【第10回】
 多重比較 (教科書(2) 第3章 p.37以降)
【第11回】
 参加者内1要因分散分析 (教科書(2) 第4章)
【第12回】
 参加者間2要因分散分析 (教科書(2) 第5章 p.71まで)
【第13回】
 単純主効果 (教科書(2) 第5章 p.71以降)
【第14回】
 総合演習
【第15回】
 まとめ