1. |
授業の概要(ねらい) |
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手元にあるデータをどのように表現し、他者に伝えるかについては、春期で学習したはずである。この授業では、手元にあるデータから、同じ母集団から発生されたと思われる、いまだ観測されないデータ全体について推論する方法を学ぶ。こう書くと難しいようだが、授業では、常に現実のデータに基づいて、具体的な手続きや解釈の仕方を後述する。すなわち、心理学でよく使われる、カイ二乗検定、t検定、分散分析について解説する。
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2. |
授業の到達目標 |
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知識:心理学でよく用いられる推測統計学の手法について、問題点を理解し、適切な手法を選択できる。 態度:心理学でよく用いられる推測統計学の手法を使用するにあたり、注意すべき点などを積極的に発見し議論できる。 技能:教科書等を参照しながら、心理学のデータに適した推測統計学の手法を選択し、結果を適切に記述できる。
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3. |
成績評価の方法および基準 |
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期末試験(80%)、平常点(20%) 期末試験では知識と技能についての目標到達度を評価する。 態度についての目標到達度は、リアクションペーパー(授業時間外にLMSで提出)等で評価する。
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4. |
教科書・参考書 |
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教科書: (1) 川端 一光・荘島 宏二郎(2014)『心理学のための統計学入門』誠信書房 (2) 橋本 貴充・荘島 宏二郎(2016)『実験心理学のための統計学』誠信書房(9月末入荷予定) 参考書:村井 潤一郎(2013)『はじめてのR』北大路書房
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5. |
準備学修の内容 |
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統計学を理解するために予習復習をすることが望ましい。 この授業で扱う手法を実際に実行する方法までは説明しない。各自、参考書を見て自習されたい。
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6. |
その他履修上の注意事項 |
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この授業の第2回から第6回までは、トランプを用いた確率の実習を行う。各自トランプを1セット購入し毎回持参されたい。 統計学は積み重ねが大事である。欠席すると理解が追いつかない可能性が高くなる。なるべく毎回出席すること。
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7. |
各回の授業内容 |
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【第1回】 | 導入 | 【第2回】 | 不偏分散 (教科書(1) 第5章、特にp.69-77) | 【第3回】 | 標準誤差 (教科書(1) 第5章、特にp.73-74) | 【第4回】 | 統計的仮説検定 | 【第5回】 | カイ二乗検定 (教科書(1) 第7章 p.104-110) | 【第6回】 | 信頼区間 | 【第7回】 | 対応のあるt検定 (教科書(2) 第1章) | 【第8回】 | 対応のないt検定 (教科書(2) 第2章) | 【第9回】 | 参加者間1要因分散分析 (教科書(2) 第3章 p.37まで) | 【第10回】 | 多重比較 (教科書(2) 第3章 p.37以降) | 【第11回】 | 参加者内1要因分散分析 (教科書(2) 第4章) | 【第12回】 | 参加者間2要因分散分析 (教科書(2) 第5章 p.71まで) | 【第13回】 | 単純主効果 (教科書(2) 第5章 p.71以降) | 【第14回】 | 総合演習 | 【第15回】 | まとめ |
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