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授業の概要(ねらい) |
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『不思議の国のアリス』においてアリスは白うさぎの後を追ってウサギの穴に落っこちる。そこはアリスの夢の中の世界だ。夢から覚めたアリスは、土手でお姉さんの膝の上で寝ていたことに気がつく。『鏡の国のアリス』でアリスは、暖炉の上の鏡を通り抜けてすべてが逆の世界に到着する。チェス盤の上、ゴールを目指すアリスは、赤の騎士と出会い、実は自分が赤の騎士の夢の中にいることを知る。『ナルニア国物語』で子供たちはタンスの中、毛皮のコートが連なるその先に、雪に閉ざされたナルニア国を発見する。ナルニア国とは、現実とパラレルに走ったもう一つの世界であり、同時に、この世界の縮図でもある。この授業では、『不思議の国のアリス』、『鏡の国のアリス』、『ナルニア国物語』における、現実ともう一つの世界のあり方を分析する。もう一つの世界とは、単なる夢なのか、現実を照らし出す鏡なのか、本当に存在するもう一つの現実なのか、それとも過去なのか。
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授業の到達目標 |
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1.英語の速読力を修得する。 2.英文学の知識を修得する。 3.文学を批評的観点から読む力を修得する。 4.自分の分析・考察を明晰な論理で表現する力を修得する。
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3. |
成績評価の方法および基準 |
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積極的な授業参加20%、中間テスト20%、期末テスト30%、発表30%
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4. |
教科書・参考書 |
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教科書: 『ふしぎの国のアリス』(講談社英語文庫)、『鏡の国のアリス』(講談社英語文庫)、『ライオンと魔女ーナルニア国物語』(講談社英語文庫) 参考書: 『不思議の国のアリス』(角川文庫)、『鏡の国のアリス』(角川文庫)、『アリス・イン・ワンダーランド』(DVD、2011)、『アリス・イン・ワンダーランド 時間の旅』(DVD, 2016)、『ライオンと魔女ーナルニア国物語1』(岩波少年文庫)
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5. |
準備学修の内容 |
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授業で扱う作品を日本語訳で全部読んでおく。プリントで配布する英語の抜粋を読んでおく。
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その他履修上の注意事項 |
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前半は講義形式、後半はグループ発表。講義形式で授業を行う場合でも、学生からの発言を求めるので、積極的に参加することが重要である。
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各回の授業内容 |
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【第1回】 | 授業説明 | 【第2回】 | 『不思議の国のアリス』における夢と現実 | 【第3回】 | 『不思議の国のアリス』におけるアリスの成長 | 【第4回】 | 『不思議の国のアリス』映画版における夢と記憶 | 【第5回】 | 『不思議の国のアリス』映画版におけるパラレルワールド | 【第6回】 | 『鏡の国のアリス』における鏡の向こう側 | 【第7回】 | 『鏡の国のアリス』における夢の中の夢の中の夢 | 【第8回】 | 『ナルニア国物語』のタンスの向こう側 | 【第9回】 | 『ナルニア国物語』における時間 | 【第10回】 | 『ナルニア国物語』における現実 | 【第11回】 | 学生発表-『不思議の国のアリス』におけるアリスの時間 | 【第12回】 | 学生発表-『不思議の国のアリス』と『鏡の国のアリス』における夢と現実の関係 | 【第13回】 | 学生発表-『ナルニア国物語』における現実とナルニア国の関係 | 【第14回】 | まとめ | 【第15回】 | 復習 / 期末テスト |
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