Web Syllabus(講義概要)

平成29年度

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世界の情勢(アジア) II 鳥居 千代香
【Ⅳ】  2単位
【Ⅳ 社会と経済のしくみを学ぶ】 17-1-1410-0377-10

1. 授業の概要(ねらい)

 今日、アジアは経済的に急成長をとげていて、アジアの40億人の「ひと」が輝きを増しています。欧米中心の世界の枠組みが塗り変わっていく可能性があります。特に人口が多い中国やインドは将来的にも経済において世界をリードすることが予測され、国際的にも注目を集めています。これらの国々や、韓国を含む東アジアや南アジア諸国、東南アジア、西アジアの国々の社会、経済、文化・家族・人間関係などについて、社会科学的・文化人類学的な比較、西洋との比較を取り入れ授業を行います。政治・情報・宗教・ジェンダー・歴史などについても紹介します。
 アニメ、マンガ、ファッション、アート、ダンス、アジアンポップスなど芸術・美術・音楽で、アジアのダイナミズム(力強さ)は多くの分野で世界をリードする力をもちつつあります。
 日本のアニメの中には、日本の伝統的自然観が潜んでいて、それはこれからの地球の環境問題解決の一つの鍵を提供するもので、伝統的ヨーロッパの観念とは違う考え方を注入するものともいわれています。
 アメリカ、ヨーロッパ、南太平洋諸国、アラブ、アフリカなどとくらべてみて、「日本やアジアの伝統と考え方の世界規模での普遍化は可能か」も考えます。スイスにある「世界経済フォーラム」が発表した「世界男女格差報告」2016年度版で、世界144カ国中、日本は111位と低い。アジアでフィリピン(7位)、シンガポール(55位)、モンゴル(58位)、インド(87位)、中国(99位)、その他のアジアの国々より下位の日本は、経済飛躍のために女性の活用を迫られ、日本の実行が注目されているところです。
 アニメやDVDなども使って理解を深めます。わかりやすい、楽しい授業にしたいです。最新の国際情勢も取り入れ、就活・就職面接にも役立つでしょう。

2.
授業の到達目標

 「トンボ」のように「複眼」を持ち、一つの立場だけでなく、いろいろな立場から物事を見たり、考えたりできる人間になってほしい。
 多元的な課題を対象としているので、みなさんが履修する多くの科目と関連しています。「世界の情勢(アジア)はわかりやすく、たのしい、新鮮で毎回新しい発見がある」と感じられるような授業をしたいと思います。アジアの社会や政治・経済を通して世界を見る、またアジアや世界を知り、自分たちの国である日本のことを考え、自分を知ることを目標にします。

3.
成績評価の方法および基準

 授業貢献度と平常点(50%)+期末レポート(50%)

4.
教科書・参考書

 テキストは買う必要がありません。授業ごとに毎回、教師が作成したレジュメ・プリントを配布します。
 参考文献:『ガンディーの言葉』マハートマ・ガンディー(鳥居千代香訳)岩波書店。
      『インド 姿を消す娘たちを探して』G.アラヴァムダン(鳥居千代香訳)つげ書房新社。
      『インドの社会と名誉殺人』チャンダー.S.ドグラ著(鳥居千代香訳)つげ書房新社。

5.
準備学修の内容

 いつもテレビや新聞のニュース、国際情勢に関心を持とう。アジアや世界のことを知り、自分たちのことを、日本を考えてみよう。

6.
その他履修上の注意事項

 ・こういう話しを聞きたいというテーマがあればリクエストをしてください。
 ・重大ニュースやリクエストがあったとき、また、最新の国際情勢も授業に取り入れます。就活にも有益。
 ・レジュメ・プリント配布が多くなる予定です。きちんと家に持って帰り、期末レポート作成のときまで保管 しましょう。
 ・理解を深めるためにアニメやDVDも使用する予定です。
 ・授業中は教室から出たり入ったりしない。

7.
各回の授業内容
【第1回】
 オリエンテーション
【第2回】
 ディズニー 『ベイマックス』と日本文化
【第3回】
 スポーツと日本のアジア貢献度 & 井村雅代シンクロ日本代表ヘッドコーチの
「結果を出す力」
【第4回】
 アウンサンスーチー(1991年ノーベル平和賞受賞)とミャンマー(ビルマ) 
『ビルマの竪琴』 日本のインパール作戦
【第5回】
 テロの脅威が高まっているアジアと「イスラム国」「ボコ・ハラム」のテロリストたち & 「帰ってきたら僕のお嫁さんになってね」カミカゼ特攻隊の比較
【第6回】
 子どもたちに愛と勇気 やなせたかし 明日を開く言葉 
【第7回】
 アリババ創業者ジャック・マーは世界をいかに変えようとしているか&アップルの
スティーブ・ジョブズの「人生を変革する言葉」と禅宗  
【第8回】
 シンガポールの経済発展の基盤を作った男たち
第1代首相や第3第首相りー・シェンロン 
【第9回】
 アマルティア・セン(1998年ノーベル経済学賞受賞)と踊る婚礼産業・ゴールド(金)
【第10回】
 『風の谷のナウシカ』のメッセージと世界の軍事費の現状
【第11回】
 シリン・エバディ(2003年ノーベル平和賞受賞)の国イランと韓国(ソウル)では
【第12回】
 青き狼の国モンゴルとチンギス・カンに現代人が学ぶこと & アレクサンダー大王の夢は
【第13回】
 タイの現状と故プミポン国王の愛犬シンデレラ物語
【第14回】
 中国とチベット問題 ダライ・ラマ14世(1989年ノーベル平和賞受賞)
【第15回】
 受難の国カンボジアとアンコールワット & ベトナムと写真家沢田教一の視線の先にあったもの