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授業の概要(ねらい) |
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映画の中で使われる既存のポップ・ミュージックに着目しながら、映画とポップ・ミュージックという二つのメディアの働き方を分析していく。 映画とポップ・ミュージックは二十世紀に花開いた現代大衆文化産業の二つの中心と言える。すでに多くの観客が知っている歌が映画の中でしばしば流れるが、スクリーン上で演じられている物語に歌が持つ物語を重ね合わせることで、新たな意味を生み出している。時には「すでに知られている」こと自体がその場面での意味を生み出すこともある。 セミナーIでは、タイプもテーマも違う2本の映画を見ながら、音楽がその場面でどのような効果を生み出すように使われているのかを考えていきたい。取り上げる映画は図書館などで見られるようにあらかじめ手配しておくので、ストーリーや演技はもちろん、セリフにもよく注意を払って見ておくことが必要である。 毎回2名による発表を予定しているが、場合によっては3名が発表することも考えられる。発表の前には、事前指導を行う。
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2. |
授業の到達目標 |
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1.歌詞を正確に読み理解する。 2.映画の場面を注意深く見て理解する。 3.その場面での曲の印象を明確に言語化する。 4.歌詞やミュージシャンのイメージなどを場面と関連させて、その場面での効果を考察する。 5.説明に必要な情報を資料の形でまとめ、資料を使って説明する。
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3. |
成績評価の方法および基準 |
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授業中の発表40%、学期末のリポート40%、発表に対する参加(質問など)20%の比重で評価する。
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教科書・参考書 |
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参考書 ルイス・ジャネッティ(2003)『映画技法のリテラシーⅠ』堤和子ほか訳、フィルムアート社。 小野峻太郎(2011)『映画でレポート・卒論ライティング術』松柏社。
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5. |
準備学修の内容 |
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授業で取り上げる曲と場面は事前にチェックしてください。 歌詞は必ず辞書を使いながらしっかりと読み、場面も繰り返し見て自分なりの意見を持って授業に臨んでください。特に字幕は必ずしも正確さを第一に原語の台詞を訳したものではないので、セリフによく耳をかたむけ英語字幕を注意深く読んでください。 発表担当者は事前に必ず指導を受けてください。
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6. |
その他履修上の注意事項 |
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映画も音楽もそれぞれなじみやすい表現メディアだが、それだけに「なんとなく」で済ませてしまうことが多くはないか。この授業では、その「なんとなく」をあらためて掘り返し、一つ一つの場面をじっくり分析していく。各自が自分の意見を持って、それを突き合わせていくことで、曖昧な印象や思い込みは対話を通じて明確な理解へと変わっていく。発表はそのための第一歩であって、ゴールではない。発表が対話を導き出すよう聞き手にも参加を求めるので、毎回、意見を述べたり質問をする準備をしておいてもらいたい。
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7. |
各回の授業内容 |
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【第1回】 | 〈授業計画は変更する場合があります〉 導入+デモンストレーション | 【第2回】 | デモンストレーション | 【第3回】 | 映画1 発表 (1) | 【第4回】 | 映画1 発表 (2) | 【第5回】 | 映画1 発表 (3) | 【第6回】 | 映画1 発表 (4) | 【第7回】 | 映画1 発表 (5) | 【第8回】 | 映画2 発表 (1) | 【第9回】 | 映画2 発表 (2) | 【第10回】 | 映画2 発表 (3) | 【第11回】 | 映画2 発表 (4) | 【第12回】 | 映画2 発表 (5) | 【第13回】 | 映画2 発表 (6) | 【第14回】 | 映画2 発表 (7) | 【第15回】 | 映画2 発表 (8) ☆取り上げる映画は検討中です。授業開始時に発表します。 |
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