Web Syllabus(講義概要)

平成29年度

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人間学基礎セミナー II 長綱 啓典
【Ⅱ】  2単位
【Ⅱ 人の心と思想を学ぶ】 17-1-1501-2724-04

1. 授業の概要(ねらい)

 本授業は哲学入門の授業です。具体的には、20世紀ドイツの哲学者、マルティン・ハイデッガー(Martin Heidegger, 1889-1976)の著書『存在と時間』(Sein und Zeit, 1927)を日本語で読みます。この著書は哲学史上の古典のひとつであり、その中では「私たちは「存在する」という言葉を用いるとき、それでそもそも何を指しているのか」という「存在の意味」が問われています。ハイデッガーの議論に寄り添いながら精密にテキストを読み解くことによって、受講者は哲学的な考え方の基礎を身に付けます。具体的には上掲書の第三章「世界の世界性」の前半部分をゆっくり、じっくり、読み進めます。

2.
授業の到達目標

 1.十分な準備をしたうえで授業に臨むことができる。
 (具体的な内容は下記の「5.準備学習」をご覧ください。)
 2.テキストの内容を整理して他人に説明することができる。
 3.授業中に積極的に発言・質問・回答することができる。
 4.授業内容に対して自分なりの興味・関心を示すことができる。

3.
成績評価の方法および基準

 1.準備学習:30点(到達目標1に対応)
 2.内容解説:20点(到達目標2に対応)
 3.授業態度:20点(到達目標3に対応)
 4.リフレクションシート:30点(到達目標2および4に対応)

4.
教科書・参考書

 教科書
 マルティン・ハイデガー(著)、高田珠樹(訳)、『存在と時間』、作品社、2013年。
 参考書
 『岩波 哲学思想事典』
 『現象学事典』
 その他については授業中に適宜紹介します。

5.
準備学修の内容

 ①キーワードの意味を調べる。
 ②テキストの内容を整理して説明できるようにする。
 ③分からなかったこと・質問したいことを書き留めておく。

6.
その他履修上の注意事項

 この授業が対象とするのは、はじめて哲学書を読む人たちです。哲学に興味を持っている人たちはもちろんのこと、「哲学ってどんな学問なんだろう」「哲学ってなんか難しそう」と思っている人たちもぜひ参加してください。

7.
各回の授業内容
【第1回】
 イントロダクション
【第2回】
 『存在と時間』第三章第十四節①
【第3回】
 『存在と時間』第三章第十四節②
【第4回】
 『存在と時間』第三章第十五節①
【第5回】
 『存在と時間』第三章第十五節②
【第6回】
 『存在と時間』第三章第十五節③
【第7回】
 『存在と時間』第三章第十五節④
【第8回】
 リフレクションシート作成
【第9回】
 『存在と時間』第三章第十六節①
【第10回】
 『存在と時間』第三章第十六節②
【第11回】
 『存在と時間』第三章第十六節③
【第12回】
 『存在と時間』第三章第十七節①
【第13回】
 『存在と時間』第三章第十七節②
【第14回】
 『存在と時間』第三章第十七節③
【第15回】
 まとめとリフレクションシート作成