Web Syllabus(講義概要)

平成29年度

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思潮文化論 I 渡辺 和典
【Ⅱ】  2単位
【Ⅱ 人の心と思想を学ぶ】 17-1-1501-2729-01

1. 授業の概要(ねらい)

 【哲学の起源と西洋哲学の流れ】
 「哲学」という知の営みは、古代ギリシアに端を発し、その後の西欧世界のあり方を方向づけてきた。さらに、この方向付けは西欧世界に限定されずに、世界化して現在に至っている。では、そもそも哲学の起源、その原初においてなにが、どのような仕方で問題とされ論じられていたのか。本講義は、このような観点から古代ギリシア哲学から話を始め、その後、どのような流れをたどり現代に至るのかを概観することによって、哲学の起源に迫るとともに、近世以降の哲学をも視野に入れてともに思索する時間としたい。「哲学」の営みは、たんに知識の獲得を目指すことにあるのではなく、自らが考えることをその本務とする。この講義はそのきっかけとなることをも目指している。

2.
授業の到達目標

 ・西洋哲学で扱われた問題の意義を理解し、その可能性や現代的意義などを説明することができる。
 ・講義で扱った主題を手引きとしながら、自ら考え、適切な語句を用いて表現することができる。

3.
成績評価の方法および基準

 平常点(30%)講義への積極的参加と、リアクションペーパーへの回答。
 試験(70%)試験欠席者は0点の評価となるので注意すること。

4.
教科書・参考書

 適宜、授業内で指示する。

5.
準備学修の内容

 ・講義内で指示した参考書に関しては可能な限り読んでおくこと。
 ・講義の出席前に前回の内容を復習しておくこと。

6.
その他履修上の注意事項

 ・欠席や遅刻は止むを得ない場合は例外として、定時には着席していること。
 ・必ず学生証を所持するようにすること。
 ・受講希望者は必ず初回の授業に出席すること。
 ・授業計画はあくまで計画であるため、適宜変更する可能性がある。

7.
各回の授業内容
【第1回】
 イントロダクション(講義の概要、テスト関係の説明、「哲学」への導入)
【第2回】
 哲学の起源の背景としての、古代ギリシアの世界観
【第3回】
 ミレトス学派の思想
【第4回】
 ピュタゴラス・ヘラクレイトスの思想
【第5回】
 ソフィストとソクラテスの思想
【第6回】
 プラトンの思想:イデア論について
【第7回】
 プラトンの思想:芸術とミメーシス
【第8回】
 デカルトの思想:自我の確立
【第9回】
 カントの思想:認識論の転回
【第10回】
 カントの思想:カント倫理学の射程
【第11回】
 現象学の成立:フッサールの思想
【第12回】
 ハイデッガーの存在論:『存在と時間』の問題
【第13回】
 ハイデッガーの言語思想
【第14回】
 21世紀の哲学へ向けて
【第15回】
 総括