Web Syllabus(講義概要)

　テーマは「「今どきコトバ」から社会の変化を読みとる―〈いま・ここの死角〉編」。
　前期に引き続き『今どきコトバ事情』をテキストに用いる。しかし後期は、前期とは逆に、受講者集団の関心が低いコトバを取り上げる。それは、私たちが「自分とは関係のない問題」として無意識に敬遠しているコトバであるだろうが、本当に「関係のない問題」なのだろうか。それらが私たちとどのようにつながってくるのかを考えることで、「いま・ここ」の関心の死角に意識をむけ、社会学的な想像力を身につけたい。
　前期の見出し語関心度アンケートで、関心の下位のコトバ群を、3つのグループに分けて、それを第2回以降に順次とりあげていく。3回の講義＋小テスト（10点）を1タームとして、これを3タームおこなう。各タームでは、中核のコトバ（1～2個）に関連する他の見出し語や、社会学的な思考の解説を加えながら、テキストを読んでいく。

　・複数のコトバがつながる文脈（コトバ同士の関連）を理解できる。
　・コトバの登場と普及の過程を区別して説明できる。
　・「いま・ここ」の関心から離れた問題を自分とつなげて考えることができる。

　・小テスト3回　30％
　・期末試験（最終回の授業内試験）　60％
　・発表や任意レポート等の自主的取り組み　10％

　・井上俊・永井良和編著『今どきコトバ事情―現代社会学単語帳』ミネルヴァ書房、2016年

　・テキストの指定の見出し語の説明を事前に読んだうえで授業にのぞむ。
　・意欲的な受講者向けに、応用的な課題（提出は任意）を出すことがある。

　・「出席点」はないが、小テストを1回も受けていない場合、期末試験の受験を認めないので注意すること。