Web Syllabus(講義概要)

　予防医学とは、疾病（病気）の原因を取り除き、発病を未然に防ぐことを目的とした学問である。また、広い意味では、発病した後の疾病の悪化や再発を防ぐことも含まれる。わが国では、生活習慣の変化や人口の高齢化、過剰なストレスなどを背景として、生活習慣病患者や要介護高齢者の増加、心の病や薬物依存など、さまざまな健康問題が社会的に大きな問題となっている。このような現代社会のなかで健やかに生きていくためには、わたしたちは自分自身の健康を自分で守る必要がある。
　そこで、本授業では、セルフケア（自分自身の健康を自分で守ること）を実践したり、あるいは指導したりするために必要な予防医学の基礎知識を学ぶ。また、予防医学を理解し実践する上で必要な統計や研究および解析手法の基礎についても学ぶ。なお、授業は講義形式とする。

　①予防医学とはどんな学問かを説明できる。
　②健康とは何かについて説明できる。
　③疾病の成り立ちについて説明できる。
　④わが国の抱える健康問題とその予防法について説明できる。
　⑤予防医学のための研究方法と統計学的解析手法について説明することができ、主要な指標を計算することができる。
　⑥心身の健康を維持するためのセルフケアを実践できる。

　期末試験（70％）、授業内またはインターネット（LMS）を利用した課題（30％）で評価する。
　なお、授業は全て出席することが前提であり、出席が3分の2に満たなければ評価対象外とする。

　教科書（授業で使用し購入が必須のもの）は指定しない。
　参考図書：
　『NEW予防医学・公衆衛生学（改訂第3版）』岸玲子ほか編（南江堂）
　『病気にならない本　予防医学へのいざない』江藤敏治著（大学教育出版）
　『看護学生のための疫学・保健統計』浅野嘉延著（南山堂）
　『基礎から学ぶ　楽しい疫学（第3版）』中村好一（医学書院）

　1回の授業あたり2時間程度の予習および復習が必要である。
　①授業前にインターネット（LMS）上にアップロードされた講義資料に目を通しておくこと。また、参考図書の関連する部分も通読しておくことが望ましい。
　②授業後には、講義資料や参考図書などを使って十分に復習すること。

　①講義資料は各自でインターネット（LMS）上から事前にダウンロードし、講義に持参すること。講義時の紙媒体での配布は行わない。
　②授業中の私語など授業の妨げとなるような行為は厳禁である。携帯電話やスマートフォンは電源を切るかマナーモードに設定すること。
　③わからないことは積極的に質問し、わからないままにしておかないようにすること。
　④日々の生活の中で自分や家族の健康問題について関心を持つように心掛けて欲しい。