Web Syllabus(講義概要)

平成29年度

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大学概論 I 井上 史子
【Ⅰ】  2単位
【Ⅰ 大学での学び方】 17-1-3082-3064-03

1. 授業の概要(ねらい)

 この授業は、大学という場で「学ぶことの意義」(なぜ大学で学ぶのか、どう学ぶことが重要なのか)や、小・中学校・高校での学びとの違いを理解し、社会に出た後も、一生涯に渡って自ら学び続けることができる人(自律的な学習者)となるために必要な知識・技能・態度を、授業をとおして学生の皆さんが身につけることを目標としています。「自律的な学習者」とは、自らの学びを常に自問自答しながら振り返り、学んでいくプロセスを、自身でコントロールする力を身につけた人です。
 このような目標を達成するために、大学で学ぶために必要な①「問いを立て」(Why)、②「情報を集め、整理し」(Input)、③「学んだ成果を検証する」(Output、Review)というプロセスを実際に皆さんが体験できるよう授業を設計しています。さらに、学生同士でのディスカッションや一つの課題に取り組むといった演習をつうじて幅広い視野と、それぞれに違った考えを受け入れようとする態度、チームがうまく機能するための一人ひとりのリーダーシップ(自分の役割や責任を果たそうとする姿勢)を伸ばしたいと考えています。この授業と並行して「ピア・エデュケーションⅠ」を受講することにより、より授業内容の理解が進みます。
 なお、この授業は、個人発表とディスカッション形式で行いますので、受講人数は1クラス30名を上限に、対象学年は1、2年生(超過した場合は1年生を優先)とします。また、第1回目の授業で受講者の決定を行いますので、2回目以降に参加しても受講はできませんので注意して下さい。

2.
授業の到達目標

 ①学生は、日本の高等教育の現状や課題について簡潔に説明できます。(知識・理解)
 ②学生は、帝京大学の教育理念や教育目標について説明できます。(知識・理解)
 ③学生は、大学で学ぶための心構えや留意点について簡潔に説明できます。(知識・理解)
 ④学生は、自分自身の学びを振り返る(省察する)ことができます。(技能、意欲)
 ⑤学生は、周囲の人たちと適切な人間関係を築くことができます。(技能、態度)
 ⑥学生は、大学教育に関心を持ち、積極的に関わろうとします。(関心・意欲)

3.
成績評価の方法および基準

 ①小テスト      30%
 ②課題レポート    30%
 ③学修ポートフォリオ 40%(必須)

4.
教科書・参考書

 佐藤望他、『アカデミック・スキルズ~大学生のための知的技法入門(第2版)』、慶應義塾大学出版会、2012 (¥1,000予定) ※必ず大学内の書店等で購入して下さい。

5.
準備学修の内容

 準備学習課題を課します。授業は各自の予習をもとに進めますので、やってこないと授業での活動を深めることが難しくなります。

6.
その他履修上の注意事項

 ①授業改善のため、SCOT(スコット)学生が各授業に参加します。SCOT学生とは、高等教育開発センターに所属する、学生の視点から授業改善を行う訓練された学生のことです。この授業を受けた皆さんの中からも、ぜひ、SCOTをめざす人が出てきてほしいと思います。
 ②欠席および公欠の扱いについては、大学の規程にしたがいます。
 ③遅刻(授業開始時刻に着席していない)が複数回ある場合は、欠席としてカウントします。授業途中からの参加は他の受講生の迷惑になりますし、グループ演習に参加できない場合があります。また、私語や飲食は厳に慎んでください。これは言うまでもなく、最低限の授業におけるマナーです。受講に際してとくに対応が必要な場合(病気や怪我、障害など)は遠慮なく申し出てください。
 ④必要な資料や参考文献は授業内で配布、紹介します。

7.
各回の授業内容
【第1回】
 <オリエンテーション>
 自己紹介、授業目的、授業方法、成績評価、学修ポートフォリオの説明、受講者決定、テキストの活用方法、小テスト問題の作成について
【第2回】
 <大学について知る>
 1)帝京大学の教育理念、大学での学びとは
 2)学部・学科の人材養成目標(ディプロマ・ポリシー)
【第3回】
 <講義 高等教育の現状(日本・世界)>
 1)日本の高等教育制度と学習者中心の教育への転換
 2)先輩による学習経験の紹介
【第4回】
 <講義 大学での学び①~「アカデミック・スキルズ」>
 1)課題の発表・討論(グループワーク)
 2)アカデミック・スキルズがどのように自分自身の今後に役立つか考えをまとめる。
【第5回】
 <講義 大学での学び②~「問いをたてる」>
 1)課題の発表・討論(グループワーク)
【第6回】
 <講義 大学での学び③~「学習成果の発表」>
 1)課題の発表・練習(ペアワーク)
【第7回】
 <講義 大学での学び④~「講義を聞いてノートをとる」>
 1)課題①の意見交換(グループ)
 2)課題②の発表(個人)
【第8回】
 <講義 大学での学び⑤~「本を読む」>
 1)課題①の意見交換(グループワーク)
 2)課題②の発表(個人)
【第9回】
 <講義 大学での学び⑥~「レポートや論文をまとめる」>
 1)課題の発表(個人)
 2)他者のレポートを評価する。(ペア・ワ~ク)
【第10回】
 <能動的学習のために①>
 1)課題の発表(個人)
 2)講義:「初年次教育の課題」
【第11回】
 <能動的学習のために②>
 1)課題の発表(個人・グループワーク)
 2)講義:「深い学びと浅い学び」とは。
【第12回】
 <能動的学習のために③>
 1)課題の発表(個人・グループワーク) 準備学習
 2)講義:アクティブラーニング型授業の意義と効果(学生の視点から)
【第13回】
 <振り返り:ピア・レビュー>
 1)これまでの授業を振り返り、自身の学びを修正する
【第14回】
 <学習まとめ  学修ポートフォリオの作成に向けて>
 1)学修ポートフォリオのアウトラインの作成(コンセプトマップの作成)
 2)小テスト問題の提出
【第15回】
 <まとめ>
 1)小テスト
 2)学習総括と学修ポートフォリオの確認・提出