Web Syllabus(講義概要)

平成29年度

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情報処理 II 大川内 隆朗
選択  2単位
【自己啓発】 17-1-3082-4217-02

1. 授業の概要(ねらい)

 Excelについて、より実践的な分析が出来るようにいくつかの具体的なテーマを取り上げて、分析する手法を紹介していきます。特に、分析ツールを利用した、統計的な分析手法の習得を目指します。

2.
授業の到達目標

 ・様々なデータを、手を加えたうえでヒストグラムや集約することができる
 ・分析ツールを利用して、基本統計量を求めることができる
 ・ソルバツールを利用して最適解を導出することができる
 ・重回帰分析など多少複雑な分析をExcel上で行うことができる

3.
成績評価の方法および基準

 平常点および各回課題:40%
 中間・期末レポート:60%
 を目安に総合的に評価を行います。

4.
教科書・参考書

 教科書は指定しません。資料やレジュメについては、毎回の講義の中で配布します。
 参考書として下記のものがあると便利です。
 ・『知りたい操作がすぐわかる Excel2013全機能Bible』(高橋慈子、八木重和 著)

5.
準備学修の内容

 毎週演習課題を出題するので、受講を希望する学生は、授業時間以外に60~90分程度の作業が求められることを認識しておいてください。

6.
その他履修上の注意事項

 情報処理Iの講義を履修し単位を修得しているか、あるいはそれと同等の知識を持っていないと授業に付いていくことは厳しいと考えられます。また本講義と並行して統計学入門Iの講義を履修すると、より理解が深まると思います。
 PC操作の講義においては、遅刻をするとその日の講義に全くついていけないことも考えられます。遅刻をした学生の対応は授業中に十分に出来ないので、無遅刻・無欠席をしっかりと意識してください。

7.
各回の授業内容
【第1回】
・イントロダクション
 講義の全体的な内容や流れについて紹介します。
 ガイダンスの後は、基本統計量とヒストグラムについて説明を行っていきます。
【第2回】
・基本統計量
 各種基本統計量の説明を行いつつ、それぞれExcelで求めるための関数や手法について紹介していきます。
【第3回】
・ヒストグラム
 最初から与えられたデータのみでなく、COUNTIFS関数などを利用して、効率的・反復的にヒストグラムを作成する方法を学びます。
【第4回】
・分散/標準偏差
 不偏分散を含めた、分散と標準偏差について説明し、Excel上で求める方法に関して学びます。また標準化得点や偏差値の概念を理解し、Excel上で計算できるようにします。
【第5回】
・回帰直線
 相関について説明を行い、回帰直線をExcel上で求め、回帰的な分析を行う方法について概説します。また疑似相関についても紹介します。
【第6回】
・相関の応用
 交互作用や、表の列をずらして分析することで現れるような、隠れた相関を見つける方法について紹介します。
【第7回】
・中間レポート課題
 レポート課題を出題し、PCやExcelを利用して、分析的な記述のレポートを書く方法に関して説明を行っていきます。
【第8回】
・ソルバツール(1)
 ソルバツールを利用して、工場生産など制約のある状況下で最適な資源の割り当てなどを行うための手法(最適化問題)に関して学びます。
【第9回】
・ソルバツール(2)
 ソルバツールのより応用的な使い方として、より複雑な制約の加え方を学び、数独などをテーマに問題を解く練習を行います。
【第10回】
・重回帰分析(1)
 複数の要因から予測を行う重回帰分析の概念を学び、分析ツールから実際に利用できるように展開していきます。
【第11回】
・重回帰分析(2)
 数値データのみでなく、文字データを含めた重回帰分析の利用方法について説明を行います。また、ダミー変数の概念と設定方法についても学びます。
【第12回】
・サンプリング
 Excelでサンプリングを行い、データの量が多いときと少ないときで、どの程度予測の精度が変わってくるのかを理論的な側面と、感覚的な側面の両方から学んでいきます。
【第13回】
・t検定
 対応のあるt検定と、対応の無いt検定について、使い分けの方法と注意事項を説明しつつ、分析ツールを用いて分析する方法を紹介します。
【第14回】
・データの整形
 置換やデータ区切りなどのツールを利用して、望まない形式でのデータが与えられた場合に、扱いやすいデータ形式へと変換する手法について検討を行っていきます。
【第15回】
・期末レポート課題
 レポート課題を出題し、着手部分の作業を一緒に行いながら、本講義の振り返りを行います。