Web Syllabus(講義概要)

平成29年度

ひとつ前のページへ戻る 教授名で検索

 
数学入門 II 大川内 隆朗
【Ⅵ】  2単位
【Ⅵ 自然法則と数理科学を学ぶ】 17-1-3082-4217-04

1. 授業の概要(ねらい)

 極限値、微分、積分といったテーマを扱い、数学的な思考能力を養うとともに、円錐・球などを始めとした様々な図形の体積の求め方に関して、公式の暗記ではなく理論として理解できることを目標とします。

2.
授業の到達目標

 ・極限値の考え方を理解し、様々な式の極限値を求めることができるようになる
 ・微分/積分の概念を理解し、説明できるようになる。
 ・三角関数や、指数・対数など、多少複雑な式に関しても微分/積分を行えるようになる
 ・数学的な近似の方法を理解し、平方根などの値を近似計算できるようになる。

3.
成績評価の方法および基準

 平常点および各回の演習課題:計50%
 小テスト2回:計50%
 を目安に総合的に評価を行います。

4.
教科書・参考書

 授業内で扱う教科書・参考書は特に指定しませんが、高校の頃の教科書が手元にあると役に立ちます。資料やレジュメについては、毎回の講義の中で配布します。

5.
準備学修の内容

 授業の中で理解できなかった部分はよく復習し、次の授業までには理解しておかないと、どんどん付いていけなくなりますので、注意してください。

6.
その他履修上の注意事項

 数学入門Iを履修して単位を修得しているか、あるいはそれと同等の知識を持っていないと授業に付いていくことは難しいと考えられます。また、独学で勉強するよりも授業の中で一生懸命に取り組む方がはるかに効率的な学習となるので、授業中は集中して学ぶようにしてください。

7.
各回の授業内容
【第1回】
・イントロダクション
・微分の概念
 二次関数を例に、微分の概念と導関数の式の説明を行い、極限値(lim)の考え方を理解します。
【第2回】
・極限値
・ネイピア数
 分数や指数など、多少複雑な式に関して、極限値を求めることができるように講義を展開していきます。また対数(log)で頻繁に利用するe(ネイピア数)に関しても説明を行います。
【第3回】
・微分の公式(1)
 分数、指数、対数に関して、微分の公式を紹介し、その中の一部に関して証明をしていきます。
【第4回】
・微分の公式(2)
 三角関数の微分公式と、定数倍、加法の微分公式に関して証明と説明を行っていきます。
【第5回】
・乗算/徐算の微分公式
 2つの関数の乗算や徐算に関する微分の公式を紹介し、演習問題を通じて様々な関数を微分する練習を行っていきます。
【第6回】
・合成関数の微分
 媒介変数の説明と、与えられた式を別の変数に書き換えることによって微分を行う、合成関数の手法に関する証明や演習を行います。
【第7回】
・マクローリン展開/テイラー展開
 マクローリン展開とテイラー展開の公式の証明を行い、平方根の近似計算を行う方法に関して解説します。
【第8回】
・小テスト1
 前回までの内容をすべて含めた確認テストと、解説を行います。
【第9回】
・積分
 積分の概念を説明し、不定積分と定積分と違いに関して説明を行います。また基本的な積分公式に関して、微分公式と対比を行いながら確認していきます。
【第10回】
・面積の算出
 関数とx軸で囲まれた部分の面積の求め方を解説します。また複数の関数で囲まれた部分の面積を求める際の方法や注意事項に関しても説明を行います。
【第11回】
・体積の算出
 関数を軸に沿って回転させることで面積から体積へと変化する概念について説明を行います。また、円錐の体積や、球の体積の導出方法に関しても理論的に理解をできるように学習します。
【第12回】
・部分積分
 積分したい関数が2つの関数の掛け算となっている場合の、部分積分の公式の紹介と証明を行います。
【第13回】
・置換積分
 式の一部分を別の変数で置き換えることによって式が単純化される場合の、置換積分の手法に関して公式の紹介と証明を行います。
【第14回】
・極限値/微積分の発展
 はさみうちの定理、ロピタルの定理など、微積分に関する周辺定理について紹介を行い、授業全体を通した演習問題を解いて理解を深めていきます。
【第15回】
・まとめと小テスト2