Web Syllabus(講義概要)

平成29年度

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リゾートマネジメント論 河野 正光
選択  2単位
【現代ビジ】 17-2-2120-2658-04

1. 授業の概要(ねらい)

 日本では「総合保養地域整備法(リゾート法)」(1987年)が制定され、国・自治体・企業が一体となり、リゾート開発が進められてきた。しかし欧米にみられるような大規模かつ本格的なリゾート開発に比べれば、日本のリゾート開発の歴史は浅く成熟していない。
 余暇生活の充実、地域振興の目的・手段として本格的なリゾート開発が進んできたが、時代の流れとともにリゾートのあり方が大きく変化しているのも事実で、今日では時代に合ったリゾートの新しい再編・整備が大きく求められている。「東京ディズニーリゾート」「ハウステンボス」等、従来のリゾートのイメージとは異なる事業形態も活況を呈し、大人気となっている。
 一方でリゾートホテル・旅館の再生事業、タイムシェアによるリゾート宿泊ビジネス(会員制)、魅力的なリゾートタウン・観光まちづくり、統合型リゾート(カジノを中心とした複合施設)、クラインガルテン(菜園付き宿泊施設)等の動きも新たに生まれ、新しい展開や検討中のところも数多くある。
 また、客船クルーズ、リゾートウエディング事業、ショッピング(アウトレット)事業等も人気が出ている。
 「魅力あるリゾート地とは?」をテーマに、国内外のリゾート地を事例研究する中から、その魅力の要件および今後のリゾート整備のあり方を多角的に研究していきたい。

2.
授業の到達目標

 リゾート地と観光地の違い、リゾート開発の歴史、開発の方法、開発された具体例(日本・海外)、リゾート地域の整備、リゾート開発と経済効果、開発と環境対策等についての理解を目標としたい。

3.
成績評価の方法および基準

 授業への参加・取り組み度を30%、期末試験・レポート結果を70%として総合的に評価する。
 興味を持ったリゾート地の自主研究プレゼンテーションをした学生(希望者)には成績加点する。

4.
教科書・参考書

 テキストは使用しない。毎回、テーマに応じた講義プリントを配付する。
 参考文献:『リゾート開発計画論』丸田頼一 著(ソフトサイエンス社)
      『国土計画 地域開発と観光リゾート計画』石井一郎 著(鹿島出版会)
      『リゾート再生と地域振興』土肥健夫 著(学芸出版社)
      『ディズニーリゾートの経済学』栗田房穂 著(東洋経済新報社)ほか

5.
準備学修の内容

 前週に資料収集(書籍・専門誌・インターネット等から)の内容やその研究方法を連絡するので、準備して授業に臨むこと。また、授業の最初に「前回の授業のポイント」を発表してもらうので、よく復習しておくこと。

6.
その他履修上の注意事項

 インターネット・新聞・雑誌・書籍等を通して社会の出来事に強い関心を持ち、自分の目・頭で問題を整理し、対処法を考えることが重要。講義は一方的にならないようにしたいため、積極的に発言・発表をしてほしい。
 多くのリゾートを事例研究したいので、興味のある国内外のリゾート地の研究発表を期待したい。発表によって、社会人基礎力として必要なプレゼンテーション能力の養成につなげたい。

7.
各回の授業内容
【第1回】
 授業方針・講義計画説明
【第2回】
 東京ディズニーリゾートは、「観光地」か「リゾート地」か?(全員討論)
【第3回】
 「観光地」と「リゾート地」の違いは?
【第4回】
 リゾートブームの誕生とその背景
【第5回】
 学生が考える理想のリゾートは?
【第6回】
 リゾート開発の歴史(日本)
【第7回】
 リゾート開発の具体的事例(箱根)
【第8回】
 リゾート開発の具体的事例(フランス・コートダジュール)(1)
【第9回】
 リゾート開発の具体的事例(フランス・コートダジュール)(2)
【第10回】
 リゾート開発と経済波及効果
【第11回】
 IR統合型リゾート(カジノを中心とした複合施設)シンガポールの事例(1)
【第12回】
 IR統合型リゾート(カジノを中心とした複合施設)シンガポールの事例(2)
【第13回】
 興味を持ったリゾート地の自主研究プレゼンテーション(希望者)(1)
【第14回】
 興味を持ったリゾート地の自主研究プレゼンテーション(希望者)(2)
【第15回】
 リゾートのまとめ・試験