Web Syllabus(講義概要)

平成29年度

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スペイン語圏事情 I 千代 勇一
必修  2単位
【外国語】 17-1-1410-4732-07

1. 授業の概要(ねらい)

 「スペイン語圏事情(ⅠおよびⅡ)」は、スペインとラテンアメリカから構成されるスペイン語圏という地域を総合的に理解することを目的としており、この「スペイン語圏事情Ⅰ」では主にラテンアメリカを扱います。
 近年、ラテンアメリカに対する関心が高まる一方で、限られた情報や偏ったイメージが流布し、その全体的な姿はあまり知られていないのが実情です。そこで、自然環境、歴史、そして社会について学ぶことを通じてラテンアメリカ地域を総合的に理解することを目指します。また、講義の最後ではまとめとして、ラテンアメリカ諸国の歴史上の人物に関するプレゼンテーションをしてもらう予定です。

2.
授業の到達目標

 (1)多様な自然環境とその利用、そしてその中で生まれた古代文明に関する基礎知識を身につける。
 (2)植民地期から近現代に至る歴史の展開を欧米諸国との関係から理解する。
 (3)ラテンアメリカの社会や文化に関する事象を自分なりに分析することができる。

3.
成績評価の方法および基準

 評価の方法:(1)授業参加30%、(2)期末試験70%
 評価の基準:(1)ラテンアメリカの自然環境、歴史、社会に関する基本事項を理解をしているか。
       (2)リアクションペーパーの記述が論理的であるか。
       (3)発表を含めて授業に積極的に参加しているか。
 ※授業への出席は非常に重要ですが、それだけでなく、授業におけるマナーや学ぶ姿勢も授業参加として評価されます。遅刻、私語、携帯電話操作などをしないことが求められます。

4.
教科書・参考書

 テキストは使用せず、プリントを配布しますが、以下の文献を参考資料として推薦します。
 1. 『物語ラテン・アメリカの歴史(中公新書)』 増田義郎 中央公論社 1998年
 2. 『新版 ラテン・アメリカを知る事典』 大貫良夫、落合一泰、国本伊代、恒川恵市、福嶋正徳、松下洋(編)平凡社 2013年

5.
準備学修の内容

 ラテンアメリカは欧米と密接なつながりを持っています。レジュメやノートを見返して授業の復習を行うだけでなく、参考文献や授業で紹介する映画や資料などを活用して、世界史や現在の世界情勢と関連づけて理解を深めてください。

6.
その他履修上の注意事項

 ラテンアメリカについて事前知識を持っている必要はありませんが、ラテンアメリカに対する何らかの関心、興味、問題意識を必ず持って授業に参加するようにしてください。

7.
各回の授業内容
【第1回】
 ※講義の進行状況により、内容の一部が変更する可能性があります。
 オリエンテーション:授業の進め方、評価方法、予定などの説明
【第2回】
 世界の中のラテンアメリカ:あまり知られていない身近なラテンアメリカの存在
【第3回】
 ラテンアメリカの自然環境:山脈、海流、平原などが生み出す多様な環境と人々の生活
【第4回】
 歴史(1)「最初のアメリカ人」:狩猟採集から農耕・牧畜へ
【第5回】
 歴史(2)メソアメリカ地域における諸国家、諸文化の隆盛(アステカ、マヤなど)
【第6回】
 歴史(3)アンデス地域における諸国家、諸文化の隆盛(インカ、ナスカなど)
【第7回】
 歴史(4)古代文明の比較:マヤ、アステカ、インカの比較
【第8回】
 歴史(5)植民地期(1)スペインによるラテンアメリカの「発見」と征服
【第9回】
 歴史(6)植民地期(2)スペインのラテンアメリカ支配
【第10回】
 歴史(7)独立以後:少数エリートによる支配
【第11回】
 歴史(8)現代のラテンアメリカ:軍事独裁政権と民主化
【第12回】
 歴史番外(1)カリブの海賊の真実:映画『エリザベス:ゴールデン・エイジ』から
【第13回】
 歴史番外(2)エル・ドラード伝説:スペイン人征服者たちを虜にした黄金郷伝説
【第14回】
 グループ発表(1)ラテンアメリカの歴史上の重要人物
【第15回】
 グループ発表(2)ラテンアメリカの歴史上の重要人物