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授業の概要(ねらい) |
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研究や実務で集めたデータを基に、データの全体的な特徴をまとめたり、データを生み出しているモデルを想定して、推定、仮説の検定、回帰分析、分散分析などの統計的な推測をしたりすることは、様々な分野で広く行われている。この授業は、これらの方法の考え方を説明するとともに、例となるデータを取り上げて各種の方法を実際に適用してみながら、統計解析についての理解を深めることを主な目的としている。統計解析を実際に行う場合、計算量がかなり多くなることが普通であるため、統計解析用ソフトウェアの利用が不可欠である。統計解析用ソフトウェアには様々なものがあり、表計算ソフトウェアのExcelにも一定の機能は備わっているが、この授業では、現在広く利用されている、極めて高機能なフリーソフトウェアであるRを用いることとし、Rの基本的な利用法も併せて説明していく。
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2. |
授業の到達目標 |
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・推定や仮説検定の考え方を理解するとともに、Rを用いて実際にそれらの手法を適用できる ・回帰分析、分散分析などの考え方を理解するとともに、Rを用いて実際にそれらを適用できる
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3. |
成績評価の方法および基準 |
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3~4回程度提出を求める課題に基づき評価する。
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4. |
教科書・参考書 |
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プリントを配付する。参考書としては、以下を挙げておく。 ・岩田暁一『経済分析のための統計的方法(第2版)』(東洋経済新報社) ・伏見正則・逆瀬川浩孝『Rで学ぶ統計解析』(朝倉書店) ・舟尾暢男『The R Tips 第3版』(オーム社)
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準備学修の内容 |
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指定された資料などをあらかじめ読んで、授業に臨むこと。指示された演習問題に確実に取り組むこと。
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その他履修上の注意事項 |
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統計学の入門的知識を有していることが望ましいが、授業の中でもそれらについて簡単に解説する。自宅での学習、課題提出などのため、個人で用いることのできるパソコンが必要である。自分のパソコンにRをインストールする必要があるが、インストールの方法などは授業で説明する。
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7. |
各回の授業内容 |
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【第1回】 | 授業の内容・計画、統計解析とはどのようなものか、Rの概要とインストール方法 | 【第2回】 | Rの基本的な使い方(1) データの扱い方、基本的な演算、基本的な関数など | 【第3回】 | Rの基本的な使い方(2) グラフィックス、入出力など | 【第4回】 | データの整理・記述統計(1) 1変数の場合 | 【第5回】 | データの整理・記述統計(2) 複数の変数の場合 | 【第6回】 | 確率変数と確率分布、代表的な確率分布、乱数とシミュレーション | 【第7回】 | 統計量とその分布 | 【第8回】 | 推定と仮説検定の方法(1) 点推定、区間推定 | 【第9回】 | 推定と仮説検定の方法(2) 1標本の仮説検定 | 【第10回】 | 推定と仮説検定の方法(3) 2標本の仮説検定 | 【第11回】 | 回帰分析の考え方と諸仮定、単回帰分析 | 【第12回】 | 重回帰分析 | 【第13回】 | 回帰分析における考慮事項 多重共線性、不均一分散、系列相関など | 【第14回】 | 分散分析について | 【第15回】 | より一般的な回帰モデルについて、まとめ |
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